「血液検査」で”うつ病”は診断できるかご存じですか?調べる項目も医師が解説!

「血液検査」で”うつ病”は診断できるかご存じですか?調べる項目も医師が解説!

健康診断の血液検査でうつ病は診断できる?

健康診断の血液検査は、うつ病そのものの診断はできませんが、うつ病と似た症状を起こす身体疾患の有無を確認するうえで参考になる場合があります。

健康診断は身体の異常を見つけることが主な目的

健康診断の血液検査は、糖尿病や脂質異常症、肝機能障害などの身体の異常や生活習慣病のリスクを早期に見つけることを主な目的として実施されます。うつ病などの精神疾患は、健康診断だけで診断できないことが少なくないため、気分の落ち込みが続く場合は別途メンタルクリニックの受診が必要です。

健康診断の結果に異常がなくても精神的な悩みや症状があれば医療機関へ

健康診断の結果が正常でも、2週間以上続く憂うつ・不安・不眠・集中力低下などで仕事や家事に支障が出ているときは、早めに医療機関を受診したほうがよいです。まずは身体の症状と心の不調が混ざっている場合に相談しやすい心療内科を受診し、強い気分の落ち込みや現実感の乏しさなど明らかな精神症状が中心の場合は精神科の受診も検討します。

「うつ病と血液検査」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「うつ病と血液検査」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

健康診断の血液検査で、うつ病などの精神疾患が分かりますか?

伊藤 規絵(医師)

健康診断の血液検査だけで、うつ病などの精神疾患の診断はできません。

精神科や心療内科で血液検査をするのはなぜでしょうか?

伊藤 規絵(医師)

うつ病そのものを調べるためではなく、うつ病に似た症状を起こす甲状腺機能低下症や貧血、肝機能・腎機能障害などの身体疾患が隠れていないかを確認し、必要に応じて専門科へつなげるためです。さらに、向精神薬の安全性を高めて使うために、肝機能や腎機能、血糖・脂質などを定期的にチェックし、副作用や血中濃度の異常がないかをモニタリングする重要な役割もあります。

採血によるPEA検査を受けると鬱や気分障害かどうかが客観的にわかりますか?

伊藤 規絵(医師)

PEA(リン酸エタノールアミン)は、うつ病で低下しやすい血中バイオマーカーとして研究が進んでおり、抑うつ傾向を客観的に評価する一助となる可能性がありますが、現時点ではPEA検査だけでうつ病や気分障害を確定診断できるわけではありません。

うつの可能性があるとき、心理カウンセリングや血液検査・脳波検査はすべて受けるべきですか?

伊藤 規絵(医師)

心理カウンセリングや血液検査、脳波検査をすべて受けなければならないわけではありません。まずは医師が問診で症状や経過、生活への影響を丁寧に伺います。そして、必要に応じて身体疾患の除外のための血液検査や、てんかんなどほかの病気が疑われる場合の脳波検査、状態把握のための心理検査を行います。どの検査が自分に必要かは診察のなかで相談しながら決めていきます。

配信元: Medical DOC

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