○PNWは航海時間が短くなるメリット、多い年は4,000万tの穀物を輸出
積み込みを終えた船はすぐには出港せず、タグボートの支援を受けながら、適切な潮の高さになるまで待機する。大型船は十分な水深が確保できる時間帯でなければ安全に出港することができないという。
適切な潮の高さになるまで待機する
なお、係留の時には順番待ちが起きることがある。待機時間については、輸出数量や穀物の収穫時期、天候、鉄道輸送など要因で変わる。PNWでは冬場は降雨も多く、雨による荷役停止も発生する。小雨の場合は作業が行われるが、2~3週間船が待機することもあるという。
潮の状態の影響で最大14時間待つこともある。PNWへは大豆やトウモロコシの多くがノースダコタ州やサウスダコタ州、ミネソタ州などから鉄道で運ばれてくるが、途中でロッキー山脈を越える必要があり、雪で線路が遮断され、貨車が届かないことで積み込みの待ち時間が発生することもある。数週間単位の遅延になる年もあるというが、通常は平均5~10日程度の待ち時間だという。さらに10~12月は北米で大豆の収穫が始まり、その後トウモロコシが続く。この時期は産地として競争力が高く、輸出数量も増える。穀物エレベーターはほぼフル稼働になり、船の待機時間も長くなる。
バスCSOはガルフとの違いとして、「PNWは航海時間が短くなるのがメリットだ」と話す。また、「大豆の品質差も年々なくなっている」と強調した。24年のPNW全体の穀物輸出量は3,700万tで、多い年は4,000万tに上る。最大輸入国の中国にはPNWから3分の1、ガルフから3分の2が出荷されている。
〈大豆油糧日報2026年8月20日付〉

