
ファーボ社の社員と、取材に訪れたtamtamさん(左下)
ペットカメラ「Furbo(ファーボ)」を展開するTomofunは、ブランド誕生11周年を記念し、8月13日(木)~31日(月)の期間、「ファーボ11周年 大感謝祭」を実施している。
こまやかなカメラの仕様が特徴
累計200万人以上に選ばれてきた11年間、Furboが一貫して掲げてきたのは「一般的な見守りカメラではなく、愛犬・愛猫のために設計する」という思想だ。

tamtamさん(左)とファーボ開発担当
その考え方が実際にどう形になっているのかを伝えるため、6月30日(火)から7月1日(水)にかけて、保護活動家兼作家のtamtamさんをファーボ社に招き、開発チーム・企業文化・保護活動の現場を体験してもらう2日間の取材ツアーを実施した。
取材ツアーではまず、製品開発チームが設計の考え方を紹介した。ハードウェアの構造からAIの学習まで、ファーボチームが開発の出発点に置いているのは「留守番中の孤独感をやわらげる」という一点だ。おやつを投げる、声をかける、猫じゃらしで遊ぶ。いずれも人の動作を再現し、飼い主がそばにいるように感じてもらうための機能だ。
その思想は、こまやかなカメラの仕様に表れている。

初代から受け継ぐ木目と柔らかな曲線。写真は最新モデル
1つ目はおやつ蓋の構造。人には簡単に開けられ、ペットには開けられない。専用パッキンと特殊なロック設計により、猫8匹によるテストで開封された例はなかったという(Tomofun調べ)。
2つ目は作動音の低減。旧世代の機種ではおやつが出るときの機械音を怖がる犬がいたため、機構を大幅に見直した。現行モデルでは音に関する懸念はほぼ解消している。
3つ目は青色のLED。犬が識別しやすい色を選んだ。ライトが点くと、ご褒美を期待して自らカメラに近づいてくる犬も少なくないそうだ。
そして4つ目は猫じゃらしの角度。スティックがわずかに画面に映る位置に調整し、人が遊んでいるような動きを再現しながら、視界を妨げないようにしている。
適切な改良ができるのは社員自身がユーザーだから
Furboは世界各国で販売されているが、国や地域に合わせた開発も進めている。
日本の火災警報器は「火事です!」と音声で知らせるタイプが多く、世界的に一般的なブザー音とは異なる。そのため日本と海外では別の検知モデルを用意し、複数メーカーの警報音を学習させている。狭い住空間やケージ越しの映り込みといった、日本の住まいに特有の条件にも対応を進めてきた。
異変にいち早く気づくための機能も広げている。けいれん発作などの異変の通知、ガラスの破損音や煙、人物の検知。実際に、異変の通知を受けて帰宅し、受診につながったという報告も数多く届いているそうだ。

デスクのあいだを自由に歩く愛犬
こうした改良を支えているのは、社員自身がユーザーであること。社員の半数以上が犬や猫と暮らしており、社内の「うちの子」が最前線のテスターになる。
発売前には開発担当とプロダクトマネージャーが一般の家庭を訪問し、実際の使われ方を確かめている。
