人は皆さみしい、だから誰かに触れたい
悩み抜いて離婚を選択した葉月。未経験という秘密を抱えてきた響。本書には他にも、認知症の妻に変らぬ愛をそそぐ葉月の父、親友を好きになった20代のあまねが登場します。日々、愛に翻弄される彼女達に既視感を覚えるのは、彼女達同様に、私達がさみしさに満ちているからです。いつだって、愛を求めているのに、口に出すのがこわくてたまらない。だからこそ、彼女達のいたいけな勇気に、エールを送りたくなるのでしょう。
<文/森美樹>
【森美樹】
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx

