「小顔になりたい」だけで『骨切り手術』を決めてはいけない? エラの張りの原因を医師が解説

「小顔になりたい」だけで『骨切り手術』を決めてはいけない? エラの張りの原因を医師が解説

「エラが張っている」「フェイスラインをすっきりさせたい」「小顔になりたい」など、輪郭に関する悩みから骨切り手術を検討する人もいるのではないでしょうか? 一方で、「骨を切る手術は怖そう」「自分に本当に必要なの?」と不安を感じる人も少なくありません。今回は、骨切り手術(輪郭形成)の種類や適応、治療の流れについて、KIMI CLINIC 形成・美容外科院長の志藤先生に聞きました。

※2026年7月取材。

志藤 宏計

監修医師:
志藤 宏計(KIMI CLINIC 形成・美容外科)

2007年新潟大学医学部医学科卒業。その後、慶應義塾大学医学部形成外科学教室に入局。慶應義塾大学病院形成外科、東京都立小児総合医療センター形成外科、大阪市立総合医療センター形成外科などで研鑽(けんさん)を積む。2015年にはBloomfield Hospital Plastic Surgery Department、Oxford University Craniofacial Unit、Birmingham Children’s Hospital Craniofacial Unitへ留学。2022年に共立美容外科京都院院長を経て、2024年にKIMI CLINIC 形成・美容外科を開院した。日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本頭蓋顎顔面外科学会認定専門医、日本形成外科学会小児形成外科分野指導医。

輪郭形成とはどのような治療?

輪郭形成とはどのような治療?

編集部

輪郭形成とは、どのような治療なのでしょうか?

志藤先生

輪郭形成とは、フェイスラインや顔全体のバランスを整えることを目的とした治療です。患者さんの悩みや原因に合わせて、骨切り手術だけでなくさまざまな治療法を組み合わせながら、一人ひとりに適した方法を選択します。

編集部

「小顔になりたい」と相談する人は多いと思います。そうした人は骨切り手術の適応になるのでしょうか?

志藤先生

必ずしもそうではありません。顔が大きく見える原因は骨格だけでなく、筋肉や脂肪、皮膚のたるみなどさまざまです。そのため、まずは原因を見極めることが大切です。

編集部

悩みの原因は、どのように見極めるのでしょうか?

志藤先生

エラが張って見える場合でも、原因が咬筋(こうきん/ものをかむときに働く筋肉)の発達であることもありますし、フェイスラインのもたつきは、脂肪や皮膚のたるみによって起こることもあります。診察やCTなどの画像検査を行い、骨格・筋肉・脂肪・皮膚の状態を総合的に評価した上で、悩みの原因を見極めます。

編集部

原因を見極めた結果、骨切り手術以外の治療を提案することもあるのでしょうか?

志藤先生

もちろんあります。例えば、筋肉が原因であれば筋肉の働きを抑える治療、脂肪が原因であれば、脂肪吸引や注射治療などが適していることもあります。大切なのは「骨切りありき」で考えるのではなく、その人に本当に必要な治療を選択することです。

骨切り手術の種類と治療の流れ

骨切り手術の種類と治療の流れ

編集部

骨切り手術のメリットを教えてください。

志藤先生

骨切り手術の主なメリットは、骨格そのものにアプローチすることで、顔の土台から輪郭を変えられる点です。筋肉や脂肪に対する治療とは、働きかける対象が異なります。単に顔が小さく見えるようになるだけではなく、エラや頬骨など、骨ばって見える部分の印象が整うことで、顔全体のバランスが整い、やわらかく自然な印象も目指せます。
また、必要に応じて脂肪吸引や糸リフト(糸で皮膚を引き上げる施術)、フェイスリフト(たるみを切除して引き締める手術)などを組み合わせることで、理想に近い輪郭を目指しやすくなります。

編集部

では、骨切り手術にはどのような種類がありますか?

志藤先生

代表的なものとして、エラの張りの軽減を目指す下顎角(かがくかく)形成術(エラ骨切り)、顎先の形や長さを整えるオトガイ形成術、横顔の印象を整える頬骨形成術などがあります。悩みに応じて単独で行うこともあれば、複数の術式を組み合わせることもあります。

編集部

手術当日までの流れを教えてください。

志藤先生

まずはカウンセリングで悩みや希望を聞き、診察やCTなどの画像検査を行って骨格の状態を詳しく確認します。その結果を基に、どの部位をどの程度改善するのかを決めて治療計画を立て、期待できる変化やリスク、ダウンタイム(治療後、日常生活に戻るまでの回復期間)について十分に説明します。納得してもらった上で手術日を決定し、術前検査など必要な準備を進めます。

編集部

骨切り手術は、どのような方法で行われるのでしょうか?

志藤先生

多くは全身麻酔で行い、なるべく傷が目立たないよう口の中からアプローチします。骨を切除したり、切離(せつり)して移動・固定したりすることで、顔全体のバランスを整えます。

編集部

手術後はどのような経過となりますか? ダウンタイムについても教えてください。

志藤先生

術後は腫れや内出血が見られますが、程度や回復には個人差があります。1週間〜10日間はフェイスバンドを着けてもらいますので、その時期は仕事を休む人が多いですね。大きな腫れは徐々に落ち着いていきますが、むくみなどが落ち着き、仕上がりが安定するまでには3〜6カ月かかることもあります。そのため、術後も定期的に診察を行い、経過を確認しながらフォローします。

配信元: Medical DOC

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