月経前症候群(PMS)とは?症状や原因、婦人科で受けられる治療法を解説

月経前症候群(PMS)とは?症状や原因、婦人科で受けられる治療法を解説

月経前症候群は、月経が始まる前に、心や身体にさまざまな不調が起こる状態です。イライラや気分の落ち込み、むくみや頭痛など、症状は人によって異なります。生活に支障を感じていても、体質だからと我慢している方も少なくありません。ただ、婦人科では、症状をやわらげる治療を受けられることがあります。ここでは、月経前症候群の特徴や症状、原因、婦人科で受けられる治療法について解説します。

中里 泉

監修医師:
中里 泉(医師)

2008年宮崎大学卒業後、東京都立大久保病院にて初期研修。東京大学医学部付属病院産婦人科に入局。東京大学医学部付属病院、東京北医療センター、JR東京総合病院などの勤務を経て、現在は生殖医療クリニックに勤務。日本産科婦人科学会専門医。

月経前症候群(PMS)とは

月経前症候群(PMS)とは

月経前症候群は、多くの女性が経験するといわれる身近な不調です。ここでは、その特徴や月経周期との関係について解説します。

月経前症候群の特徴

月経前症候群は、月経が始まる数日から10日ほど前に現れ、月経が始まると軽くなっていく、心と身体の不調をまとめた呼び名です。多くの場合、月経のたびに繰り返し起こります。日々の体調の一部として、長く付き合っている方もいるでしょう。

現れる症状の種類や程度は、人によって大きく異なります。イライラや気分の落ち込みが強く出る方もいれば、むくみや頭痛などの身体の不調が目立つ方もいます。同じ人でも、月によって症状が変わることがあります。

自分の不調が月経前症候群にあてはまるかどうかは、症状が現れる時期を振り返ると見えてくることがあります。毎月同じような時期に繰り返すようであれば、一度婦人科で相談してみるとよいでしょう。思い当たることがあるなら、まずは自分の状態を知ることから始めてみてください。数ヶ月ぶんの症状を振り返ると、自分なりのパターンが見えてくることもあります。パターンがわかれば、体調の波に合わせて予定を工夫しやすくなるでしょう。

あらわれる時期と月経周期との関係

月経前症候群の症状は、排卵が終わってから月経が始まるまでの時期に現れやすいといわれています。この時期は黄体期と呼ばれ、女性ホルモンのバランスが変化するタイミングにあたります。

症状の多くは、月経が始まると自然に軽くなっていきます。月経周期と結びついて症状が繰り返されることが、月経前症候群の大きな特徴です。ほかの不調と見分けるうえでも、周期との関係を知っておくことが役立ちます。

いつ症状が強くなり、いつ和らぐのかを把握しておくと、体調の見通しを立てやすくなります。予定を調整したり、心の準備をしたりする助けにもなるでしょう。月経周期と症状の関係を知ることが、対処の第一歩になります。

日常生活への影響

月経前症候群の症状は、仕事や家事、人間関係など、日常生活に影響することがあります。集中しにくくなる、気分の波が大きくなる、疲れやすくなるといった変化が現れる場合もあります。

こうした不調は、目に見えにくいため、周囲に理解されにくいこともあります。体質だからと我慢し続けると、心身の負担が積み重なってしまうこともあるでしょう。自分を責めてしまう方もいますが、症状は本人の努力不足によるものではありません。

生活に支障を感じているかどうかは、治療を考えるうえでの一つの目安になります。つらいと感じるときは、無理をせず、婦人科に相談することが大切です。つらさを言葉にして伝えることが、必要な支援や治療につながる場合もあります。一人で抱え込まず、まずは身近な人や医師に話してみることから始めてみてください。

月経前症候群であらわれやすい症状

月経前症候群であらわれやすい症状

月経前症候群の症状は、心と身体の両面に現れます。ここでは、あらわれやすい症状について解説します。

イライラや気分の落ち込みなどの心の症状

月経前症候群では、心の面にさまざまな症状が現れることがあります。イライラする、気分が落ち込む、不安を感じる、涙もろくなる、集中しにくくなるといった変化が挙げられます。ふだんは気にならないことに敏感になることもあるでしょう。

こうした心の症状が特に強く、日常生活に大きな支障が出る場合は、月経前不快気分障害と呼ばれる状態が関わっていることもあります。気持ちの問題として片づけず、医学的な視点から向き合うことが大切です。

心の不調は、自分ではコントロールしにくいこともあります。我慢して抱え込まず、つらいときは相談してよいものだと考えておきましょう。周囲に事情を伝えておくと、気持ちが楽になることもあります。

むくみや頭痛などの身体の症状

身体の面では、むくみや頭痛のほか、下腹部の張り、乳房の張りや痛み、だるさ、眠気、肌荒れなど、さまざまな症状が現れることがあります。人によって、どの症状が強く出るかは異なります。

これらの症状は、月経が始まると和らいでいくことが多いものです。ただし、症状が重く、毎月の生活に影響しているようであれば、そのままにしないほうがよいでしょう。ほかの病気が隠れていないかを確かめる意味でも、受診が役立つことがあります。

身体の症状も、いつ・どの程度現れるかを記録しておくと、受診の際に役立ちます。心の症状とあわせて把握しておくことで、状態を医師に伝えやすくなります。気になる症状が複数あるときは、まとめて書き出しておくと相談がスムーズです。ほかの病気との区別のためにも、正確に伝えることが役立ちます。

配信元: Medical DOC

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