
Q1.子どもが習い事を嫌々やっている場合、どう対処すればいいですか?(35歳/娘7歳)
“じゃあ、やめさせればいい”っておっしゃるかもしれませんが、そうすると何でもすぐやめてしまう子になってしまいます。やりたくないことはやらなくていいんだ、やめさせてもらえるんだってね。小さいころにそうしてしまうと、中学生になったとき“やれ!”と言ってももう無理。大人になったらなおさらです。だから、嫌々でも子どものうちはやらせてください。じゃあ、やらせるときはどうしたらいいか?といったら、ご褒美しかありません。ご褒美といってもモノを与えるわけじゃありません。今の辛さを“将来の報酬の予期”に置き換えるんです。つまり、今は辛いけれどこれを乗り越えれば、例えばお子さんの何か好きなこと、サッカーが上手くなるよ!とか、頭がよくなるよ!とか、モテるよ!とか(笑)。今の段階で報酬がもらえなくても、あとあとこんないいことがあるんだと言いきかせて続けさせてください。思春期くらいまではそうやったほうがいいです。どうしてもやめたい時には、小さなことでもいいので、“何か目標を達成してから”という条件を付けて、達成感を経験させてから、やめた方がいいでしょう。
Q2.子どもの習い事が上達しないときや成績やテストが悪いとき、どう声をかければいいですか?(38歳/息子10歳)
けっして責めたり怒っちゃダメです。“今回は頑張りが足りなかっただけで、もう少し頑張ればもっとよくなるよ!”“平均点よりは上だったんだから、つぎ頑張って!”と、言ってあげてください。そこから次に上がったらもちろん褒めて、下がったら“もっとがんばろうね”と、それでいいんです。逆にほめるときも注意が必要です。褒め方には「過程をほめる方法」、「“天才!”など能力を褒める方法」、「“すごい!”などの感嘆詞」の3つがあります。必ず褒めるときは、“あのときこうしたから、こんないい結果につながったんだね”と、過程を褒めるようにしてください。すぐに結果はでなくても、過程を褒め続ければ2~3年後には成績も上がり、自分から勉強する子になります。逆に、言うだけマイナスなのは能力を褒めてしまうこと。“天才!”などと言い続けると、自分より優れた人が現れたときや成績が落ちたりしたときに“自分は能力がない、勉強したって意味がない”と立ち直れなくなってしまいます。そして、“スゴいね~”“やったね~”などの感嘆詞は、プラスにもマイナスにもならない、効果のない褒め言葉です。