将来、子どもがお金に困らないためにすることとは?

将来、子どもがお金に困らないためにすることとは?

将来、可愛い我が子がお金に困らないためにはどうしたらいいのか?親なら誰しもが気になることですね。そのためには「子どものころにきちっとした金銭感覚を身につけることです」と言う、ファイナンシャル・プランナーでお金教育専門家でもある竹谷希美子さん。そこで、子どもに金銭感覚を身につけさせるために何をどのようにさせたらいいのかを伺いました。ぜひ、お子さんの明るい未来のために実践してみてください!
豚の貯金箱

金銭教育でもっとも大事なこととは?

実践方法を紹介する前に、金銭教育でもっとも大事なこととは何か?を、竹谷さんが教えてくださいました。

「もっとも重要なことは、決して親の考え方・信念がブレないこと。他人と比べたり、他人をうらやんだりするのではなく、あくまでも我が家のルールを貫くことです。途中でお子さんに“おこづかいを全部使っちゃった”“○○買って~”と、泣きつかれることもあるでしょう。でも、決めたことはその子の明るい未来のためと思ってグッとこらえて貫いてください。実はそれが一番大変なのです。でも、子どもとともに親も成長できる“共育”のチャンスです。それから、兄弟でも金銭感覚には個性が出ます。そのときに、まったく同じ方法では通用しません。その子それぞれに合った進め方であせらず進めてください。それができるのが家庭教育ならではなのですから」

お駄賃制で、仕事でお金を稼ぐ意味を学ぶ

では、いよいよ金銭教育の実践です。まずは、昔ながらの“お駄賃制”で、お金は仕事をした報酬、対価としていただくものだという感覚を学びます。

「お駄賃制はどこのご家庭でも実践されるわけではありません。家の仕事にお金を払うことに教育方針上そぐわないという場合は無理に取り入れる必要はありません。ちなみに、わが家ではここから始めています。じつは、ちょっとルールを足すだけで、やる意味が違ってくるんです。まず、お駄賃を渡す仕事は家庭の仕事の中から子どもが探して、親に交渉し契約します。つまり、“今日はこれやったからお金ちょうだい”はありません。あくまで、お駄賃は契約上の仕事の対価です。報酬は親子できちんと話し合って“1仕事10円”などと決めます。さらに、次が重要!仕事が中途半端だった場合は、お駄賃はあげません。例えばお風呂掃除なら、親がチェックして仕上がりが雑だったら、合格になるまでは支払いません。仕事をきちんとしてこそ報酬につながるということを、しっかり学ぶことができます」

郵便ポストの貯金箱

お話をうかがった人

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竹谷希美子

ファイナンシャル・プランナー。お金教育専門家。人材育成学会会員。NPOエイプロシス。証券カウンセラー。証券会社、信託銀行システム会社を経て、2005年に独立。2008年、女性と母親の視点からファイナンシャル・プランナーとしての事業を展開するため、SAKU株式会社を設立する。「お金の管理能力や金銭感覚を、大人になってから気づくのは困難」という気づきから、正しい金銭感覚を身に付けた資産を築ける子どもたちの育成に力を注ぐべく、お金の教育活動をスタートさせた。著書に『12歳までにかならず教えたいお金のこと』(かんき出版)、『PTAで大人気のお金教育メソッド 一生役立つお金のしつけ』(メディアファクトリー)、『一生お金に困らない子どもの育てかた』(幻冬舎)がある。