子どもの歯並びが大切な本当の理由

子どもの歯並びが大切な本当の理由

歯並び管理は3歳ごろからスタートしよう!

さまざまな影響につながるという“歯並び”。では、何歳くらいからきちっと管理していったらいいのでしょうか?

「症状にもよりますが、咬み合わせや歯並びの管理や確認は、3歳以上のできるだけ早い時期が有効ですね。特に呼吸や発音、姿勢、食べ方などは、3歳~8歳くらいまでに普通は自然に身につくものですが、咬み合わせが適切でなかったりすると、それらが変なふうに身についてしまうんですね。年齢が高くなって矯正治療はできたとしても、クセを改善するのにまた特別な訓練が必要になるなど、より困難になってしまいます」

また、受け口(反対咬合)に関しては注意が必要だそう。

「3歳までは咬み合わせなどもまだ不安定で、大きく変化する時期です。つまり、3歳以下の受け口(反対咬合)も、50%は自然に治る可能性が高いと言われています。しかし、子どもの歯が生えそろって3歳を越える頃には自然に治ることが難しくなる時期になってしまうんです。そのまま放っておくと、骨格的な受け口の傾向が進んでしまう可能性がありますので、3歳以降になったら治療を始めることをおすすめします」

歯科矯正治療は、口の中に装置を入れるなど、ある程度治療への協力性が必要なため、3歳以下のお子さんには実施が困難という理由からも、3歳以降からの歯並び管理が理想だという坂部先生。虫歯予防だけでなく、お子さんのすこやかな成長と健康のために、ぜひその時期がきたら専門医の先生による歯並びチェックも忘れずに!

お話を伺った人

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坂部潤先生

キッズデンタル代表 歯学博士(小児歯科学)

大学病院での小児歯科専門医療の実践や米国UCLA小児矯正科への留学経験、また3児の父親としての経験を生かし、多くの子どもたちの継続管理型の小児歯科専門医療を行っている。医療法人 スマイルベア 理事、日本大学歯学部兼任講師(小児歯科学)、日本小児歯科学会認定小児歯科専門医、日本歯科矯正学会会員、UCLA小児矯正歯科客員研究員