「いいママ=叱らないママ」という大誤解

「いいママ=叱らないママ」という大誤解

●適切に子を叱る2つのポイント

そもそも、わが子の行動にイライラしてカッとなってしまうのは、子どもではなく親自身の感情コントロールの問題だ。だが教育心理の専門家である榎本先生も、自身の子育てを振り返ると反省することも多いという。

「親だって生身の人間ですから、最初から模範的な叱り方などできるわけがない。つい言い過ぎるようなことがあるのも当然です。僕も叱られて泣きながら寝入ったわが子の目のまわりにたまった涙を見て『ちょっと言い過ぎちゃったなあ』とかわいそうに思うこともよくありました」

親として毅然と叱れるようにするには、自分自身の気持ちの問題を振り返って整理しておくことも大切だ。「感情的にならない」「人格を否定・攻撃しない」という2つのポイントを常に心にとめておこう。

「感情的になって一時的に険悪になっても、翌日になれば子どもは案外ケロッとしているもの。日頃の関係づくりがしっかりできていれば大丈夫ですよ。何のために叱るのか、その意味を親自身がきちんと自覚していれば、自信をもって正しく叱ることができるはずです」

そもそも一度も「叱らない」で子どもを育てるなんてことは絶対に不可能な話。「かわいそう」という近視眼的な思い込みにとらわれず、適切な「叱り方」をできるように親も日々努力していこう。
(阿部花恵+ノオト)

お話をお聞きした人

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榎本博明

MP人間科学研究所代表

心理学博士。東京大学教育心理学科卒業。東芝勤務後、東京都立大学大学院へ。大阪大学大学院助教授、大阪府家庭教育カウンセラーなどを経てMP人間科学研究所代表。