「前提問題として、過労の夫に仕事を辞めさせたいのか、続けてほしいのかを夫任せにしている妻が多いです。夫婦2人の問題であるのに、妻に『どうするの?』と聞かれた夫はたまったものではありません」(下木さん・以下同)
辞めるにせよ、続けるにせよ、必要なのは夫婦の信頼関係だ。普段から妻が夫の話に耳を傾け、夫に「本音を話しても妻は自分を受け止めてくれる」という安心感をもたせることが重要だ。
「信頼関係があれば、会話のなかで妻は夫が『夫は仕事が好きなのか』『やりがいを持っているのか』『何に悩んでいるのか』を知ることができます。こうした情報収集なくして退職や転職などの大きな決断に臨むことはできません」
●仕事を辞めさせたい場合
「夫の体が心配でも、仕事を辞めたらどう生活するかの相談は必要不可欠です。『私が夫を救う!』と勝手に働き始めたりすると、夫のプライドが傷つくこともあります」
例えば、「あなたの才能が活かせる仕事をしてほしい」と夫を応援していることを伝えれば、夫は「妻の期待に応えたい!」とモチベーションを高め、再就職に向けてより精力的に活動してくれるだろう。
●仕事を続けてほしい
「とにかく妻は言葉で夫をねぎらうこと。妻も忙しくて余裕がない状況で部屋をピカピカにしていても、夫にとっては『私頑張っていますオーラ』を感じてプレッシャーになりかねません。笑顔で『おかえりなさい!』というだけで夫はうれしいものです」
もちろん、夫の精神や肉体が限界だと感じる場合は無理をさせてはいけない。
