「皆さんは、あくまでも障がい児を育てている私たちを励まそう、元気づけようと言ってくださっています。決して悪気はないこともわかっていますし、ありがたく思っています。しかし、まだまだ“障がい者は○○だ”という偏見や思い込みがあるのが現状なのです」(立石さん 以下同)
では、どんな言葉や偏見が知らず知らずのうちに傷つけてしまうのだろうか?
1)“この子は、あなたを選んで生まれてきたのよ!”という励まし
「どんな親も好き好んで障がいのある子を産みたいとは思っていません。“神様に選ばれたくなんかなかった”とさえ思ってしまうのが正直な気持ちです。そして、自分の子に対してはむしろ、“こんな子に産んでごめんね“と、自分を責めていたりもしているのです。だから、こういう言葉はとてもつらいんです」
2)“自閉症児は特別な才能があるんでしょ?” という言葉
「これは本当によく言われます。メディアなどで才能を開花させた障がい児が脚光を浴びることがありますが、それはほんの一握りの人たちです。しかし、世間では例えば“自閉症児=特別な才能がある”のような様々な思い込みがあるようです。そうすると、“ウチの子にも何か才能があるハズ!才能を開花させなくては”と、障がい児の親は余計な期待をしたり、焦ったり、プレッシャーを感じてしまうのです。私はわが子のありのままを受け止め、子どもには幸せでいてくれればそれでいい、と思っています」