
●新生児黄疸
多くの新生児に見られる、「新生児黄疸(しんせいじおうだん)」。症状は、肌や白目が黄色みがかって見えるということ。
赤ちゃんは、赤血球が多い状態で生まれてきます。胎内とは違い、生まれた後は、肺呼吸に切り替わりますよね。その時、赤血球の分解が活発になるそう。赤血球の分解をする時には、「ビリルビン」という黄色の色素が出るため、肌や白目が黄色く見えると言われています。
新生児のおよそ9割に見られる症状で、生後10日くらいで落ち着くことがほとんどです。それ以降も症状が続く場合は、母乳が原因の「母乳性黄疸」、ママとの血液型の違いによる「新生児溶血性黄疸」の可能性あり。
また、「核黄疸」や「胆道閉鎖症」という病気からくる黄疸もあるので、その場合は、治療が必要になります。
●新生児メレナ
吐血や血便などの症状が見られる「新生児メレナ」。新生児期に起こる、消化管の出血が原因です。予防法が確立されているので、国内での発症は年間で十数件と言われています。
おもに、ビタミンKの不足が原因。胎盤は、ビタミンKを通しにくい性質があり、生まれたばかりの赤ちゃんのほとんどは、ビタミンKが不足した状態で生まれてくるそうです。母乳に沁み出たママの血や肛門が切れたことによる出血など、似たような症状がある場合もありますが、これは「仮性メレナ」と呼ばれるもの。治療の必要はありません。
とはいえ、場合によっては、手術や治療が必要になることもあるので、日ごろから嘔吐物や排泄物の確認はしておくと安心かもしれませんね。
