大隅良典氏がノーベル賞受賞!オートファジー解明で難病に光

大隅良典氏がノーベル賞受賞!オートファジー解明で難病に光

10月3日、東京工業大学栄誉教授の大隅良典さんが2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。細胞内部の自食作用、『オートファジー』の研究に取り組み、その仕組みを解明したことが受賞した理由だそう。と言ってもなんのことか、さっぱり…。実はこのオートファジーとは、難病解決のきっかけや美容にも効果を発揮しそうな潜在能力があるのだとか。
大隅良典氏がノーベル賞受賞!オートファジー解明で難病に光

オートファジーってどういう意味?

読売新聞によると、オートファジーとは、ギリシャ語の「自分(auto)」と「食べる(phagy)」を組み合わせた造語だそう。「自分を食べる」…簡単に説明すると、栄養が足りなくなった細胞が、タンパク質などを膜で包みアミノ酸に分解します。アミノ酸はタンパク質の合成に必要な材料。ということは、オートファジーによって、古いタンパク質が新しいタンパク質にリサイクルされていると考えると、わかりやすいかもしれませんね。

オートファジーがアルツハイマー病にも関係している?

理化学研究所の発表によると、アルツハイマー病の主な発症原因の1つにアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積があげられるそうです。Aβが脳内に蓄積することで、アルツハイマー病に特徴的なアミロイド斑を形成するとのこと。通常はオートファジーの機能がAβを分解、リサイクルすることによって、健康に保たれているのですが、オートファジーの機能が損なわれると脳内のAβの量が上昇し、アルツハイマー病発症に結び付く可能性があるのだとか。

つまり、オートファジーの研究が進めば、アルツハイマー病の予防や治療もできるようになるかもしれないということらしいです。