●いい子が犯罪を…ニュースをきっかけに、今一度、自身の親子関係、家族関係を振り返ってほしい
「もちろん、本当にいい子としてがんばってきた子が周囲からの過度な期待のプレッシャーで弱音も吐けず、挫折などをきっかけに精神的に追い込まれ、犯罪を犯してしまうようなケースも確かにあります。しかし、このケースについても、挫折した子が皆犯罪を犯すわけではないですよね? つまり、重要だったのは、挫折したときに、親や周囲がどう対応したか? なのです」
“いい子が犯罪を…”という事件などを目の当たりにしたときには、今の時点でわが子がいい子で問題なかったとしても、ぜひ自身の親子関係、夫婦関係など家庭環境を今一度見直したり、振り返ってほしいと、小俣先生は話します。
「日々の生活に追われていると、なかなか家庭をじっくり振り返るきっかけを失ってしまうものです。少年犯罪などのニュースを見て過剰に不安になることはありませんし、ご自身の子育てに自信を持っていただきたいのですが、決して他人事ではないことも事実です。“最近、ちゃんとコミュニケーションとれているだろうか?”“話は聞いてあげられているだろうか?”“最近、異変はないかな?”“ちょっとプレッシャーかけすぎかな?”…と、ぜひ親子関係や家族関係を振り返ってみてください」
ほとんどのいい子は犯罪を犯すことなく成長していくもの。しかし、子を持つ親としては、決して人ごとではないということも肝に銘じて子育てしなければなりませんね。
(構成・文/横田裕美子)
