「お子さんがいつもより元気がなかったり、学校であったつらい出来事を吐露したりすると、親御さんとしては当然、その原因や状況を把握して一刻も早く解決してやりたい、取り除いてやりたいと思いますよね? しかし、その対応の仕方によっては、本音を聞き出す前に子どもが心を閉ざしてしまうこともありますので注意が必要です」(立石さん 以下同)

“子どもがだんだん気持ちを話さなくなりやすい親”には、以下のようなタイプがあるという。
●根掘り葉掘り問い詰める
「子どもがなんとなく浮かない顔をしていると、もちろん心配になりますね。SOSを見逃さないことは大事です。しかし、一方的に『どこか悪いの?』『何かあったの?』『誰かにいじめられてるの?』と、矢継ぎ早に追求されると、子どもは言い出しにくくなってしまいます。また、成長してくれば、子どもなりに“親に心配かけたくない”“恥ずかしい”“弱みをみせたくない”思いも芽生えてきます。親は過剰な反応をしないようにしましょう」
●スーパーマンになってエキサイトする
「すぐに解決してやらなきゃ! と、エキサイトする親御さんも要注意です。“今日、学校で〇〇に意地悪された~”とちょっと学校であったモヤモヤした出来事を子どもが話したとき、『まあ、なんて子なの! 〇〇くんのママに私から電話して叱ってもらうわ』『明日、先生に言ってあげる!』と、まだ事の詳細も把握していないうちに暴走してしまう人。そうすると、子どもは“お母さんに言うと、相手の家に乗り込んでいくのでは?”と恐れ、言わなくなってしまいます。子どもは、信頼できる親にただ気持ちを聞いてもらってスッキリしたいだけなのかもしれませんので、そこは冷静になって見極めましょう」
