「春、見つけた♪」感動をかわいい写真に残す方法~スマホ編

「春、見つけた♪」感動をかわいい写真に残す方法~スマホ編

日に日に暖かくなっていますね。ポカポカ陽気になると、イチゴ狩りやお花見などの春らしいお出かけを楽しむ人も多いのではないでしょうか。 そこで、写真家のきょん♪さんと、むらいさちさんが伊豆に出かけ春を探しに行ってきました。今回は、スマートフォンでかわいい春写真を撮るコツをお伝えします。

●プロが教える! スマートフォンでかわいく撮る方法

スマートフォンのカメラでは、デジタル一眼カメラのようなステキな写真は撮りにくいと思っていませんか? スマートフォンでもちょっとしたコツを知っているだけで、思い出をかわいく残せますよ。

【天気が良い日は青空の面積を広くする】

スマートフォンのカメラは、多くの機種で記念写真や、きれいな風景を撮影しやすいように、広い範囲が写るようにできています。そのため、空や海などの広い景色などの撮影には向いています。青い空は、見ているだけで気持ちよくなります。天気がよく、きれいな青空の風景を目にしたときは、水平線や地平線を画面下に配置して、青空の面積を広くすると青空の美しさが伝わる写真になりますよ。

青い空と桜はとても似合います。わざと桜の一部分と青空だけで切り取ると、スッキリとした画面になり青空に咲く桜が印象的な写真になりました。

【撮りたいものに近づいて撮る】

スマートフォンのカメラは、撮りたいものに近づかないと大きく撮ることができません。デジタルズームという画像の一部を大きく拡大して撮影する機能もありますのでうまく使いましょう。

ここでは、手すりに止まっているかもめを撮影しました。かもめから少し距離があったため、かもめが小さくなってしまいました。また、かもめの背景もごちゃごちゃとしています。

かもめに逃げられないようにそっと近づいて撮影しました。

簡単にシンプルな背景を作るなら、青空が背景になるように撮影するのがオススメ。主役を下から撮ると、背景が空になり余計なものが写りにくくなりますよ。

【画面に暗い色が入らないように工夫する】

写る範囲の広いスマートフォンでは、いろいろなものが写り込みます。

桜をきれいに撮りたいとき、画面内に建物などの人工物や、暗い色が入るとふんわりした春らしい印象でまとめるのが難しくなります。ピンク色の桜はかわいいけど、そのかわいさがうまく表現できない…という人は映り込んだ建物や、黒い影になった枝も一緒に撮っていませんか?

桜をかわいく撮りたいなら、必要のない建物や、枝の黒い部分が写らないように構図を工夫して、ピンクの花だけが入る場所を探して撮るようにしましょう。ピンクの桜の花と青空だけを写すことで、華やかな春の写真になりました。

●スマートフォン用の外付けレンズを使ってマクロ撮影

スマートフォンのカメラのレンズは、小さな花などにぐっと寄って撮影するマクロ撮影はできません。

しかし、スマートフォン用の外付けレンズを装着することで、マクロ撮影(※)ができるようになりますよ。外付けレンズは、いろいろな種類が各メーカーから用意されています。数百円から購入できるのでお手軽です!スマートフォンのレンズだけだと同じような写真ばかりなりがちですが、外付けレンズを持っていると写真のバリエーションが増えますよ。

<※マクロ撮影とは、被写体に近づいて、花などの被写体を大きく撮影することです。>

下の花のアップは外付けレンズを使って撮影しました。桜の花のシベにピントを合わせて撮影。マクロ撮影では、スマートフォンでもボケを楽しむことができますよ。

花を真上から撮りました。撮るときに中心を少しずらして、花びらの形を出しながら奥行きも出して遠近感を作りました。

プロフィール画像

川野恭子(きょん♪)

写真家。神奈川県生まれ。Steidl Book Award Japan ノミネート。システムエンジニアの職を経て、「空をより青く撮りたい」という思いからカメラを手にする。キッチンから野の花まで、日常の何気ない景色を独特の色と光で切りとる作風で女性からの人気が高まる。執筆や講師、トークショー、広告撮影のほか、フォトツアーなど、多岐に渡り活動。横浜にて写真教室「Atelier photo*chocot 」を主宰。著書に『はじめてのデジタル一眼撮り方超入門』(成美堂出版)、『写真家きょん♪のふわっとかわいい「ゆるかわ写真」の撮り方ノート』(宝島社)ほか多数。

プロフィール画像

むらいさち

沖縄でのダイビングインストラクターを経て写真の世界へ。広告写真家の助手後、ダイビングやリゾート雑誌を出版している出版社のカメラマンとして、日本をはじめ世界の海へ訪れる。その後独立。現在は広告や雑誌の撮影を中心に活動。海だけに限らず世界のありとあらゆる場所で「しあわせのとき」をテーマに撮影を続けており、一年の多くを取材先で過ごしている。著書は写真集『きせきのしま』(小学館)、『LinoLIno』『ALOHEART』(LifeDesignBooks)、『FantaSea』(BUNKADO)。共著『よるのこどものあかるいゆめ』(作: 谷川 俊太郎、写真: むらいさち、 マイクロマガジン社)、『光と色の写真の教科書』(技術評論社)、トラベルマガジン『LUKETH』など多数。

監修

笠原竜太

写真家むらいさち 川野恭子のフォトライフマガジン『TORIPPLE(とりっぷる)』の創刊に携わる。自由に作品を発表できる場が欲しい…そんなふたりの写真家の想いから、フォトライフマガジン『TORIPPLE』は生まれました。 『TORIPPLE』のコンセプトは、写真家むらいさち と、川野恭子(きょん♪)の「今一番見せたい作品を見せる」というもの。 旅と日常をテーマにしながら、むらいさち、川野恭子の視点で自由気ままに発表しています。