
そもそも梅毒ってどんな病気?
梅毒は、「梅毒トレポネーマ」とう病原菌が原因の性感染症。ほかの性感染症に比べ、感染力が極めて高く、梅毒に感染した人との性行為で感染する可能性は1回で15~30%とも言われており、その感染力の強さゆえ、性交渉以外でも感染する可能性があるようです。
梅毒に感染したと気づかずにそのまま放置したり、検査や治療が遅れたりすると、最終的には脳や心臓に重大な合併症を起こす可能性があるため、病院に通い治療することが重要。また、妊娠中に梅毒に感染してしまうと、胎児にも影響する可能性があり、胎児に梅毒が感染したり、最悪の場合、流産につながる危険もあるのです。
梅毒はどうやって移る? 症状は?
梅毒は、感染した部位と皮膚や粘膜が直接接触することが、感染するおもな原因と考えられています。つまり、性行為をした相手が梅毒を持っていた場合、自分も感染してしまう恐れ大。
予防には、避妊具がある程度の効果を発揮しますが、避妊具で覆われていない部分や口のなかの粘液などからも感染することがあり、キスや、コップの回し飲みで感染してしまうこともあるため、避妊具を使用していたら安全…というわけではありません。
梅毒に感染すると、感染後約3週間後、感染した部位にしこりができたり、またの付け根のリンパ節が腫れたりします。痛みがないことが多いため、そのまま気付かないことも。症状が出てからしばらくすると、自然に軽快するものの、体内には病原体がいなくなったわけではないため、梅毒をほかの人に移してしまう可能性も。梅毒の症状を進行させないためにも、できるだけ早期の治療がとても重要。
治療をせずに、感染後数カ月放置すると、手のひらや足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹が現れることがあります。この発疹も数週間で消える場合があるのですが、抗菌薬で治療をしない限り梅毒の病原菌は体内に残り続けます。
