
おたふく風邪の知識を深めよう
おたふく風邪とは、正式には「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」というウイルス性の病気。耳の下あたりにある「耳下腺」の炎症により、耳の付け根やほほ、あごが腫れる症状が現れ、発熱や嚥下(えんげ)痛が起こります。原因は「ムンプスウイルス」。飛沫感染や接触感染により感染してしまいます。おたふく風邪には特効薬が存在せず、対症療法をするのが一般的。発熱や頭痛には鎮痛解熱剤を服薬し、自然に軽快するのを待つことが多いようです。
「おたふく風邪にかかるのは子ども」という印象がありますが、実は大人でも感染する可能性があり、感染した場合は、耳下腺以外の器官にも影響を受けることがあり、なかでも精巣炎や卵巣炎などを併発すると、生殖機能にダメージを受けて不妊の原因になってしまうことも…。
おたふく風邪に対しての予防接種は欠かせないとし、全世界105カ国で定期接種が行われている一方、日本ではおたふく風邪のワクチン接種は「任意」。なので、子どもにはワクチンを接種させたものの、実は親が接種しておらず、おたふく風邪にかかってしまうということも少なくないのだとか。
おたふく風邪が流行っている地域
ウェブサイト「感染症予防ナビ」によると、2017年4月3日から同月9日までの期間で、おたふく風邪が流行しているのは、以下の全国10県。
【流行注意】
富山県、香川県
【本格的な流行】
長野県、和歌山県、鳥取県、島根県
【流行継続中】
新潟県、山口県、愛媛県、鹿児島県
全国的におたふく風邪が流行り始めているので、上述の10県に住んでいる人はもちろん、それ以外の地域に住んでいる人も、気をつけるべきでしょう。
