育児優先で働きたい…マミートラックに「乗りたい」は悪いこと?

育児優先で働きたい…マミートラックに「乗りたい」は悪いこと?

●育児で本当に大変な期間は、振り返ってみるとそれほど長くない

また、久保田さん自身も会社員の頃に出産を経て育児をしながら再び会社に戻ってきた経験を踏まえ「育児と仕事の両立が本当に大変な期間は、それほど長くない」とも語る。

「子どもが小さいうちは頻繁に風邪をひいたりしますが、成長すると免疫力がついて丈夫になります。また、私のところはひとりっ子ですが、お子さんが2人以上いると、1人目は大変でも2人目以降は経験則もあって精神的に楽になる部分があるとは良く聞きます。ですから、乳幼児期の大変な数年を乗り越えれば、また元の同じ仕事をできるようになることもあります。ですから、必要以上にマミートラックをネガティブに捉えることもないし、今後絶対に出世が望めないことは決してないと思います」

人は大変な思いをしている渦中にいると、それが永遠に続くかのように感じて悲観的になることは誰でもある。例え「マミートラック」といわれるような少し緩めた働き方であっても、目の前の仕事にしっかりと取り組めば、新たな可能性や、諦めていた出世の道も見えてくるのではないだろうか。
(高山惠+ノオト)

お話をお聞きした人

久保田一美

MY STORY K.K. 代表

大手外資系IT企業のマーケティングマネージャに長年従事。社会での女性の活躍を推進するべく、研修・コンサルティング会社「MY STORY K.K.」を設立。企業や商工会議所での研修や講演、キャリアカウンセリング、様々なメディアでの専門家執筆を行う。