【親子で発達障がい】のモンズースーが語る・子どもたちの未来

【親子で発達障がい】のモンズースーが語る・子どもたちの未来

●つらい時期を乗り越えた私たちの「その後」を見てほしい

最後に、自身の書籍について、「本当に伝えたかったこと」をこう語る。

「子どもを育てながらたくさんの資料や本を読み、ネットでも情報を調べましたが、出てくるのは、小学校以降や大人になった後の話ばかり。就学前の時期の情報についてはまるで見つかりませんでした。その一方で、例えば、療育先や幼稚園については調べられるのですが、そこに入った子どもたちがその後どうなったかがわかる本や体験談は、数年前はほとんど書かれていませんでした。自分が一番つらかった時期、『この先どうなるんだろう』という先の見えない不安は、とても苦しいものでした。だから、読者の皆さんに、『こんな選択肢もあるんですよ。私の場合はこうでしたよ』ということを伝えたかったんです。療育や幼稚園を通じたその後の子どもの姿をぜひ見てほしいと思います」

一番つらい時期、迷う時期の情報はあるけれど、その子どもたちがその後どう育ったのか…ママが知りたいのは、本当はその情報なのかもしれない。発達障がいがあろうとなかろうと、子育てで将来に不安を感じるのはみな同じ。でも、その不安をママが行動することで取り払い、新しい道を切り拓くことができるかもしれない。まっすぐに子育てをしてきたモンズースーさんの生き方を知ることは、きっとママたちの子育ての「選択肢」を増やすことにつながるはずだ。

(取材・文/相馬留美)

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モンズースー

漫画家

第29回 コミックエッセイプチ大賞受賞。出産後、ADHDと診断される。基本のんきで前向き。受賞後始めたブログ 『漫画 生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした』が、アメブロ総合1位に。