●夫がメンタル不調になったら…「イクメンは義務ではない」
2016年6月に始動した厚生労働省による「イクメンプロジェクト」。「イクメンとは、子育てを楽しみ、自分自身も成長する男のこと」をコンセプトに、男性の育児参加や育児休業取得を推進している。
共働き夫婦が増えているなか、家事や育児に意欲的な男性が増えるのは、女性にとってはありがたいこと。反面、すべての父親に家事や育児参加を強制しているような息苦しさも感じる。
「政府がダイバーシティを推進する一方で、男性を“イクメン”の型にはめようとしているのは矛盾していますよね。夫婦によって関係性はさまざまです。例えば、夫が仕事を通して夢を実現させるために、妻が家事・育児を担当して夫をサポートするケースもあるでしょう。すでに関係性が成立している夫婦にひとつの価値観を押しつける必要はありません」
夫婦で育児にどう取り組むかは、お互いの問題。それぞれの負担をどうケアしていくかは、世間の意見に惑わされず、自分たちの関係を軸に考えていく方が賢明なのかもしれない。
(畑菜穂子+ノオト)
