煙や湯気、水滴で“シズル感”を
テレビのイメージ画像で使われる写真を見て、食べてもいないのに「おいしそう」と感じることがありますよね。それはおそらく、“シズル感”の力。
“シズル”というのは、ご存知の方も多いとは思いますが、ステーキや揚げたての食べ物がジュージュー音を立てている様子のこと。音だけでなく、お肉を焼くときの煙や野菜や果物についた水滴など、食欲をそそるものについても使われる言葉です。
たとえばお肉を撮影する場合、焼けた後のお肉が皿に乗っている写真と、鉄板や網の上で焼いている途中の写真では、後者のほうが臨場感がありますよね。
また野菜や果物を撮影する場合も、ただ並んでいるよりは、水滴がついているほうがフレッシュさが増す気がしませんか?
今の季節なら「鍋」もそう。写真では実際の温度を伝えることができません。しかし、湯気も一緒に写っていれば、“アツアツ感”が伝わります。
これらを意識するだけで、写真の写りは断然良くなるはず。また、写真を撮ることがより楽しくなりそう! ぜひ一度試してみてください。
(文・山手チカコ/考務店)
