子育てに影響も…自分のきょうだいが嫌いな場合はどうすれば?

子育てに影響も…自分のきょうだいが嫌いな場合はどうすれば?

●嫌いなきょうだいとは距離をおいていい

「きょうだいは仲よくするべき」が美徳とされるなかで、大人になってもきょうだいへのコンプレックスや負の感情が消えない人はどのようにすればよいのだろうか。

「仲の良くないきょうだいと、無理に仲よくする必要はありません。法事などの行事で顔を合わせることはあるかもしれませんが、距離を置いてつきあえばよいと思います。ただもし、きょうだいへの強い否定的感情で苦しんでいるのなら、その原因に目を向けてみてはいかがでしょうか」

「きょうだいが好きになれない」という気持ちは、親の子どもたちに対する接し方に原因があったのかもしれない。親の対応がどう影響し、自分が傷ついてきたのかを理解することで、きょうだいに対する恨みが和らぐ可能性がある。

「悩んでいる場合は、カウンセリングなどの専門機関の力を借りることをおすすめします。『自分に愛情をかけてもらえなかった』という悲しみを口にでき、誰かに共感されるだけでも、つらい感情を解放させ、心の傷付きから回復するための一歩となり、自責感を手放し自尊心回復させることへとつながっていきます。また『親に認められたい』という気持ちを手放すことができれば、とても生きやすくなります」

きょうだいとどのような関係を築いてきたか、またその原因を振り返ることは、幼少の頃からの苦しい感情を手放し、自身の子育てを見つめ直す好機となるのではないだろうか。
(取材・文:北東由宇 編集:ノオト)

お話をお聞きした人

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窪田容子

フェリアン

女性と子どものための心理相談機関として評判の高い、フェリアン所長。臨床心理士。立命館大学・花園大学非常勤講師。子育てに関する著書・雑誌記事など多数。