
ジャンルによって変わる、観劇ファッション
森さんによると「どの劇場に、どんなジャンルの演目を観に行くかで、装いは変わってくる」そうです。
「東京の新国立劇場や東京文化会館など、クラシックコンサートやオペラ、バレエなどを上演する大きなホールでは、ある程度着飾った方が多いです。男性はスーツ、女性はワンピースなど、きちんとした装いだと浮きにくいと思います。お芝居やミュージカル、コンテンポラリーダンスの場合は、もう少しカジュアルな印象ですが、演目によってさまざま。でも、劇場は非日常の場所なので、いつもの自分とは少し違う、特別な装いを楽しむのもいいですよね」(森さん、以下同)
とはいえ、子ども連れで劇場に行くのに、ママは荷物が多く、着飾るのも大変…という場合も。
「そんなときは、ジャケットかストールを持参するのがおすすめです。普段の装いにプラスするだけで、華やかさやきちんとした感じを加えられます。劇場内は空調の寒いところも多いので、とくにストールは便利ですよ! また、大きめの荷物やコートは開演前にクロークに預けましょう。手持ちのままだと、座席が狭くなり、子どものケアがしにくい場合があります。とくにカサカサと音を立てる袋は、上演の妨げになることもありますのでクロークへ」
ヒールの靴を履けない場合、劇場で履き替えて、もとの靴は袋に入れてクロークに預けるという手も。ただし、クロークのない劇場もあるので、その場合は近くのコインロッカーの有無を劇場スタッフに尋ねるとよいでしょう。
子どもには脱ぎ着しやすい服装を心がけて
では、子どもにはどんな服装がよいのでしょうか?
「子どもに窮屈すぎる装いをすると、上演中にぐずってしまうことがあるので、ある程度ゆとりのあるファッションを。でも、劇場は子どもに『特別な場所に出向いたときは、居住まいを正す必要がある』というマナーを教えるにはもってこいの場。きつすぎないブレザーやワンピースを着せて連れていってあげると、子どもも場のきちんとした雰囲気を察して、おとなしくなったりします。また、子どもの多い公演では、同い年くらいの子どもたちと客席やロビーで一緒になるので、それを見てマナーを学ぶことも多いと思います」
また、子どもは体温が高いので、脱ぎ着しやすい服装であることも大切だそうです!
