正月飾りは掃除が終わったサイン
たとえばクリスマスツリーやお雛様、兜、こいのぼりなど、季節のイベントごとに飾るものは色々ありますが、正直何のために飾るのか、詳しくは知らないという人は少なくないはず。正月飾りもそのひとつですよね。まずは正月飾りが何のためにあるのかを教えてもらいました。
「正月飾りというのは、年神様(としがみさま)をお迎えするための飾りのことで、『きれいにお掃除しましたよ』という目印です。しめ縄を張れば、『ここに神様にいらしていただいても、安全にお迎えできる場所ですよ』というサインになります」(新谷教授、以下同)

つまり、神様を迎えるにあたって大掃除で部屋をきれいにし、その完了のサインになるのが、正月飾りということ。「今年は忙しくて大掃除ができなかった」という場合はどうするのか聞いてみたところ、「掃除しないで正月飾りを飾るというのは、最悪です。お風呂に入らずにパンツだけ変えているようなものです」とのこと…。
普段手の届かない場所を念入りに掃除するだけが大掃除だと思っていましたが、新年を迎えるにあたっても大切なことだったんですね。
正月飾りを飾る期間と処分法
続いて、いつからいつまで飾っておけば良いのかをお聞きました。
「12月20~28日の間に飾り始めて、新年1月14~15日まで飾っておくのが一般的です。毎年1月14日か15日にどんど焼きが行なわれますので、そのタイミングでお焚き上げをするのが良いでしょう」
誰にでもうっかりはあるもの。もしもどんど焼きに出せなかった場合は、どうしたら良いのでしょうか?
「そのままゴミに出すことになるでしょうね。しかし、ゴミに捨てるよりは、当然神社やお寺といった神聖な場所で処理するほうが良いので、近くでお焚き上げをしてくれる場所を探すのも良いでしょう。どちらかというと、これはマナーの問題です」
出して終わりではなく、きちんと片付けをするところまでがワンセット。手間をかけないためには、どんど焼きに間に合うように日ごろから注意しておくのが賢明です。