どんな規模のお教室に通わせたいかを見極める
ほかに「入会前に確認したほうがいいポイント」は、どんなものがありますか?
「バレエのお教室には、さまざまな種類があります。大きなバレエ団付属の学校のこともあれば、代表の先生の下に何人もの教師がついて構成している大中規模のお教室もあり、また基本的には先生ひとりで運営している個人教室もあります。大きなスクールだと、先生と親の間に事務局が入ることが多くなりますが、事務局があるからこそ、システムがきちんと成立しているメリットも。規模が大きめの個人教室の場合、親だけで構成するPTAのような『母の会』がある場合も。発表会のときだけ集まることもあれば、普段から季節ごとに催しをして、まさに学校のようなお母さん付き合いが発生します。先生ひとりの個人教室では、先生と直接会話をする機会が増えます」
どの種類を選ぶかは、親次第。「母の会」で集うことが安心感につながる親もいれば、事務局に間に入ってもらうことで安心する親もいます。また、先生と直にやり取りをしたい親もいるので、どんなタイプのお教室だと安心して子どもを通わせられるか、じっくり見極めたいところです。
「ほかにも、通いやすい場所にあるか? どのくらい細かくクラス分けしているか? 先生が持っているスタジオか、またはレンタルスタジオか? 週のレッスン回数と月謝はいくらか? 発表会の有無と費用は? お試し期間を経てから入会できるか? など、確認したいポイントはたくさんあります。そのためには、事前に『子どもに、どんな先生のもとで、どんなふうにバレエを楽しんでほしいか?』を考えておくとよいですよ。かつて、名プリマのマーゴ・フォンテーンが『よい先生選びは親の責任』と語っているのを読んだことがあります。子ども自身が先生を選ぶことはできないので、代わりにしっかりと見学をしたり、先生と話したり、評判をリサーチしたりしてから決めましょう」
一度お教室に入会したら、基本的にはほかの教室との「かけもち」はご法度の世界! またほかの教室への移籍もしにくいのが現実なので、最初が肝心です。選ぶポイントを決めて、じっくりとお教室選びをおこないましょう。
(取材・文:富永明子)
