少し体調が悪いけれど、薬を飲むほどでもないときに、薬局で葛根湯(かっこんとう)などの漢方薬を薦められたことはありませんか。西洋医学とは異なり、自然由来の素材を生かしたといわれる「漢方」と「生薬」。飲み薬だけでなく入浴剤などでも目にしますね。この2種類一体どう違うのでしょうか。
■漢方
「漢方」とは、5〜6世紀に中国から渡った中医学をもとに、独自発展を遂げた日本式東洋医学のこと。そこで使われる自然由来の植物や鉱物を、2種類以上組み合わせると「漢方薬」になります。
■生薬
漢方薬で使われる植物由来や鉱物を「生薬」と呼びます。代表的な葛根や朝鮮人参などいかにも薬の原料になりそうなもののほか、石膏も身体を冷やす効果があるものとして利用されています。
「生薬」を原料としてブレンドされたものを漢方薬というのですね。それにしても「漢方」が日本独自の医療だとは驚きました。また、「漢方」は価格が高いイメージがあるかと思いますが、健康保険が適用される「医療用漢方製剤」もあります。ちなみに、同じ生薬製剤でも西洋で親しまれている「生薬」は西洋ハーブ、漢方薬で使用するものを東洋ハーブと呼んで区別しています。「漢方」とは原料はもちろん使用法も製材方法も違っているそうですよ。
(アリシー 編集部)
(アリシー 編集部)