麻婆豆腐×イチゴジャム!まさかの相性

麻婆豆腐×イチゴジャム!まさかの相性

ジャムパンに麻婆豆腐を挟だら、意外なことが…!

個人的にはドクロマーク判定を下したイチゴジャムだが、そもそもの「美味しい」との情報を信じて、イチゴジャムパンまで用意していた。アレ(麻婆豆腐×イチゴジャム)をまた食べるのかと思うとゲンナリするが、食べ納めと思って「麻婆豆腐×イチゴジャムパン」にチャレンジすることに。人間、時には思い切りが大切だ。

ジャムパンを半分に割って、イチゴジャムの部分にたっぷり麻婆豆腐を入れてみた。

……あれ? ちょっと待て。意外とアリ……だと? 甘い麻婆豆腐を食べ過ぎて味覚がマヒしている可能性も大いにあり得るが、味のベクトルで言えば “甘じょっぱい”、そう、ハマる人はとことんハマるヤツだ。麻婆豆腐の辛旨さとイチゴジャムの芳醇な甘みが、それぞれ口の中に広がり、パンの素朴な味わいが全体をうまくまとめている。あれ、もしかしてこれは流行る、かもしれない?

しかし不思議だ。麻婆豆腐にイチゴジャムを入れただけのときの、あの衝撃的な味との違いは何だ? パンの存在も大きいが、ひとつ考えられるのは、麻婆豆腐とイチゴジャムをしっかり混ぜたかどうかの違い。残念な結果に終わったほうは、麻婆豆腐とイチゴジャムをぐちゃぐちゃに混ぜていたのだ。つまり、麻婆豆腐とイチゴジャムのように味が正反対のようなもの同士は、下手に混ぜ合わせるのではなく、それぞれの個性を尊重した状態でいただくほうが良いということか? 抜群に美味しい食べ合わせを、“マリアージュ”――フランス語で“結婚(あるいは婚約など)”と言うが、なるほど、食べ合わせも結婚生活も、「互いの個性を尊重し合うこと」が、成功の秘訣ということか!?

……なんて、若干のこじつけ感は否めないが、“甘じょっぱい”食べ物が好きなら、「麻婆豆腐×イチゴジャムパン」の絶妙な味わいを、ぜひその舌で確かめていただきたい。個人的には、麻婆豆腐は多めに入れることをおすすめする。

(写真・文 村部春奈)