インド系インターナショナルスクール GIISの学費
インターナショナルスクールを検討される方の多くが気にされるのが「学費」だと思います。
主流であるアメリカ系・イギリス系インターナショナルスクールのイメージから、年間で数百万円の学費がかかる印象のある、インターナショナルスクールの学費。
では、インド系インターナショナルスクールであるGIISはどうなのでしょうか。
GIISの学費は年間100万円前後
GIISの学費は、下記の通りに設定されています。
毎月の月謝という形ではなく、1年に3回、4カ月毎に学費が設定されているのが特徴です。
よって、以下の価格を3倍すればだいたい1年間の学費になります。
(以下は全て税込み価格です)
・プレスクール(Nursery) 277,298円/4か月毎
・プレスクール(KG1~2) 303,591円/4か月毎
・1〜5年生:329,885円/4か月毎
・6〜8年生:356,174円/4か月毎
・9〜10年生:392,983円/4か月毎
・11〜12年生:447,407円/4か月毎
※2019年8月現在
年間に直すとプレスクール=保育園/幼稚園レベルで85~90万円、小学生レベルで約100万円となります。
学年が上がるごとに学費は高くなっていくのも特徴で、高校生に相当する11〜12年生になると年間の学費は150万円程度になる計算です。
この学費は、インターナショナルスクールの一般的な学費と比べるとかなりリーズナブルであることは間違いありません。
学費以外にかかる費用はプラス50万円程度
インターナショナルスクールに限りませんが、学費の他に、プラスしてかかる金額があります。
例えば、キャンパスが東葛西と西葛西にあるため、筆者の子どものように遠方から通う生徒も少なくありません。よって毎日の通学はバスでの送迎となり、バス代が学費とは別にかかることになります。バス代は、ご自宅の場所にもよると思いますが、筆者の場合は月額3万円程度がかかっています。
バス代の他にも初年度だけかかる登録料や、授業以外の課外活動にかかる費用が発生します。
それらの諸経費をすべてトータルすると年間で50万円程度が、学費とは別にかかる計算です。
インターナショナルスクールにしてはリーズナブル
前述の通り、GIISの学費は、アメリカ・イギリス系のインターナショナルスクールの学費等と比べるとリーズナブルです。
それでも小学校は6年間。もし小学校から高校までずっとGIISに通わせるならば、合計で12年間。学費だけでなく、その他にかかる経費をトータルすれば2,000万円以上かかることを想定しなければなりません。
お子さんの人数や家計など総合的に考え慎重に決めることが必要そうです。
インターナショナルスクール GIIS の入学基準
続いて、GIISに入学する方法や、入学の際の学力や語学力の基準、定員や募集時期について説明をしていきます。
また、多くの方が気になる「親も語学力が求められるのかどうか」についても解説をしたいと思います。
子どもの入学に必要な英語力はどのくらい?
「入学のために、子どもはどの程度英語を話せる必要がある?」というのは、筆者が非常によく受ける質問です。インターナショナルスクールを検討する親御さんのほとんどが気になる問題なのではないでしょうか。
結論から言うと、英語が全く話せないのでは入学は難しいと思われます。
しかし、プレスクール(日本でいう幼稚園)あるいは小学校低学年での入学であれば、子どもの英語力はそこまで高くなくても入学できる場合があります。
実際に、入学時点では、簡単な日常会話くらいしかできない子どももいます。
「入学に際して最も重要視するのはその子の適性です」と語るのは、グローバルインディアンインターナショナルスクール入学担当のスパルナ・ラオさん。
入学希望者には体験授業や個別の面談なども設けており、学校の雰囲気に合うか、生徒自身が楽しく学校生活を送れそうか、などを慎重に見極めるとのこと。
英語は流暢に話せるに越したことはないですが、決して英語力だけで子どもを評価するということはないようです。
英語を話せない子どもに特別なサポートは?
インターナショナルスクールによっては、英語がまだ拙い子どもが入学した場合に、英語を重点的に教育し、慣れさせるプログラムを準備している学校もあるようです。ESL(English as a Second Language)と言われる英語の補習サポートがその例です。
では、GIISにはそのような英語の補習サポートはあるのでしょうか。
現状では、残念ながらGIISにはそういったサポートはありません。その代わりと言っては何ですが、子どもが英語に慣れるまで本来の学年よりも1学年年次を落とすことを条件に入学が認められることがあります。
非常にユニークな制度ですよね。そして日本の学校の感覚でいうと、1学年落として入学というのはかなり抵抗があるかもしれません。
しかしインド系インターナショナルスクールの場合、年間を通して多くの生徒が転入、転出するため、1学年に色々な年齢の生徒がいるのが普通です。
そのため、日本の学校の感覚とは全く異なり、生徒同士もあまりお互いの年齢を気にすることなく過ごしています。ですので、仮に1学年落として入学したとしても、少なくともお子さんがそれで肩身の狭い思いをするようなことはないでしょう。
また、しばらく1年下の学年で過ごしたのち再度テストを行い、充分に本来の学年で授業についていける英語力があると判断されれば学年が上がることも多くあります。
このようにGIISは、「学年」に対して非常に柔軟な考え方を持っています。重要なのは「学年」ではなく学力や能力だということなのでしょう。
ちなみに、英語や算数の学力で、本来の学年から2年以上の開きがあると認められる場合は2学年落としての入学もあるのか・・・というと、それはありません。体格的な差や精神的な発達状況などの違いが大きいため、2学年落とした上での入学は受け入れていないようです。
総合すると、英語があまり話せない子どもを入学させるのであれば、求められる英語力のハードルが低いプレスクール(幼稚園)や小学校低学年のうちに入学をトライするのが良いように思います。
入学テストは英語以外に何がある?
GIISへの入学に際しては、入学テストを受けなければなりません。
試験科目は、小学校5年生までは英語と算数の2教科、小学校6年生以上の場合は試験科目として更にサイエンスが追加されます。あくまでも筆者の感想ですが、小学校低学年時において求められる算数のレベルは、日本の学年から1~2学年ほど進んでいると考えた方が良さそうです。
一方で、GIISは単純な学力だけでなく多様性も大切にしている学校です。そのため、学力や人種などに大きく偏りが出ないように配慮しつつ多様な合格基準を設けていることから、英語や算数のレベルがさほど高くないからといって必ずしも不合格になるとは言い切れないとのこと。もし学力や英語力に不安があっても、入学したいという強い意志がある場合は一度挑戦してみる価値はありそうです。
入学試験の合格倍率は?
合格倍率な明らかにされていませんが、GIISによると昨今の人気上昇を受けて、入学希望者は増加傾向とのこと。そのため、入学基準は上がってきていると言えるそうです。
毎年どの時期に何名程度の募集があるのか
GIISだけに限らずインターナショナルスクール全般に言えることですが、インターナショナルスクールとは本来的には海外転勤で外国に移り住んだ家庭の子ども達のために作られている学校です。よって、日本の学校のように入学時期等が明確に決まってはいません (海外転勤はいつ決まるかわかりませんよね)。
GIISも同様のポリシーであり、入学時期は決まっていません。つまり、随時応募者には対応し、入学可否の判断をしています。
募集人数に関しても、時期と同様に、明確に決められた定員があるわけではありません。欠員補充のような考え方ではなく、学校として迎え入れたい生徒がいれば、こちらも随時入学を認めているようです。
ちなみに、一度学力面で不合格となった生徒さんが、家庭学習などを通じて学力をあげたうえで再チャレンジし、無事に合格を果たす例もあるとか。つまり、時期も募集人数もフレキシブルで、なおかつ日本の小学校受験や中学受験のような一発勝負のシビアさも入学試験にはないということです。
GIISの募集スタイルは、「いつでも、誰にでも、何度でも」受け入れを行なっている、おおらかな募集スタイルだと言えそうです。

親の英語力はどの程度が必要なのか
さて、ここまでは子どもの入学に必要な情報を説明してきましたが、ご両親にとって子どもの英語力と並んで不安に感じることが多いのは、ご自身の英語力だと思います。
GIISによると、きめ細かく子どもの勉強や生活について先生と密に連携を取りたい場合は、やはりある程度高い英語力が親にも求められます。
入学手続きや学校からのお知らせを読む力、学校で体調を崩した時などにかかってくる電話を聞き取る力、年間3回程度行われる先生との三者面談、親同士のコミュニケーション・・・様々なシーンで英語による会話力は欠かせないものとなります。
現在GIISでは、日本語のスタッフも増えてきており、複雑な内容のお知らせなどには日本語訳がつくこともあります。しかし、あくまでもそれはプラスアルファのサービスとして行われていることであり、必ず常に日本語によるサポートが受けられるわけではありません。
実際に子どもを通わせている身としても、実感として、両親にはある程度の英語力は必須だと言えます。
