
なぜハンバーグの焼き方が失敗してしまうのか
レストランでいただくときのように、ジューシーでふっくらしたハンバーグが作りたいのに、いざやってみると失敗してしまうことも多いのではないでしょうか。
ハンバーグの失敗例は、生焼け、焦げる、パサパサになる、など色々とありますが、それぞれに違う原因があるのです。まずは、失敗例とその原因についてみていきましょう。

中が生焼けだった
作ったハンバーグをお皿に盛り付け、いざ食べようとナイフを入れたら、中が生の状態だった…なんてことはありませんか。これは焼くときの火加減が原因になっていることが多いのです。強火で焼くと、表面には美味しそうな焼き目がつくのですが、中まで火が通っていない場合が多く、生焼けのハンバーグになってしまうのです。また、パティが分厚すぎる場合も火が通りづらく、生焼けになる原因になります。
割れて崩れてしまう
パティを焼いているうちに割れて崩れてしまい、ひっくり返すときにはもうボロボロ状態に…。そんな失敗は、そもそもパティを作る段階に原因があります。パティの中に含まれる空気が膨らむことで、ハンバーグが割れてしまうのです。パティを作るときに、しっかりと空気を抜くのがポイントです。
お肉がパサパサになってしまう
お店で食べるハンバーグはジューシーなのに、自分で作るとパサパサでとても美味しいとは言えない…。これは、焼くときに肉汁を外に逃がしてしまっていることに問題があります。肉汁を逃がしてしまう原因は、パティの作り方と焼き方の両方にあります。まずパティを作る段階では、自分の体温によって挽肉に熱が加わり、肉の脂肪を溶かしてしまっている可能性があります。また焼く段階では、パティのヒビ割れから肉汁が流れ出てしまったり、強火で焼き過ぎだったりすることが原因になります。
上手に焼くためにはパティの形など準備が大切

美味しいハンバーグを焼くには、焼く前の段階からコツがあるのです!崩れやすいパティだと、崩れたところから肉汁が逃げてしまいます。また、パティを作る段階で体温によって熱が加わると肉の脂肪が溶けてしまうため、スピーディーに作ることもポイントです。それでは、美味しく焼くためのパティの作り方を順番にご説明します。
挽肉をよくこねる
挽肉同士を密着させることで肉汁を閉じ込められ、焼いたときに肉汁たっぷりのジューシーな仕上がりになります。そのため、まずは塩を入れた挽肉を粘り気が出るまで、しっかりこねましょう。このとききちんとこねられるように、ほかの材料は入れず、挽肉だけをこねておきます。よくこねることが大事ですが、肉の脂肪を溶かさないように時間をかけずに、素早く指先でこねましょう。体温で温めてしまわないために、木ベラを使ってこねるのもいいでしょう。
この後で炒めた玉ねぎを入れる場合は、やはり挽肉に熱を加えないようにするため、玉ねぎをよく冷ましてから入れましょう。
しっかり空気を抜く
パティに空気が入っていると、焼いたときに表面が割れてしまいます。型崩れの原因になりますし、割れてしまうと肉汁が流れ出てしまうことにもなるので、空気はしっかり抜いておきましょう。両手で小さくキャッチボールをするような感じで、10回〜20回ほどパティを叩き、空気を抜きます。
パティの形にもポイントが!
レストランでは、まん丸のボールのようなハンバーグもありますが、ご家庭では中まで火が通りやすい形にしましょう。厚さは2cmくらいにするのが、作りやすくておすすめです。
また、パティを成形するときは丸く固めたお肉を潰して、平べったくするだけではありませんか。ただ形にするだけでなく、パティのフチも滑らかに綺麗に整えることで、焼いたときの割れを防ぎ、肉汁を閉じ込めることができます。また、焼く前に真ん中をくぼませることで、中まで火が通りやすくなります。
このくぼみを作るのが、実はとても重要なポイントなのです。先ほど説明した空気を抜く工程で、どうしても抜ききれない分の空気が真ん中で膨らみ、ハンバーグが割れてしまう原因になるので、それを防ぐためにも、真ん中をくぼませる必要があるのです。