雄が産む?驚異のイクメン動物6選

雄が産む?驚異のイクメン動物6選

「イクメン」がもてはやされる昨今。しかし、自然界にも人間と同様――いやそれをはるかに上回る育児能力を発揮するイクメンアニマルがいるという。そこで『身近な生き物の子育て奮闘記』(ちくま文庫)などの著書を持つ農学博士の稲垣栄洋教授に、興味深い生態のイクメンアニマルを教えていただいた。

1〈イクメンが極まり“産みメン”に進化!?〉 タツノオトシゴ

究極のイクメンアニマルを決めるなら、“ 出産”までを担当するタツノオトシゴのオスになるだろうか。オスは腹に育児嚢という袋を持ち、産卵自体はメスがオスの育児嚢にまるでペニスのような産卵管差し込んで行うが、その時点の卵は未受精。受精はオスの育児嚢の中で、さらに酸素や栄養分の供給も行われる。そうして1カ月の間、お腹で子育てをするのだからこれはもう出産といっていいだろう。

2〈オスなのに“産婆”にたとえられたカエル〉 サンバガエル

産婆(今でいう助産師。共に女性の仕事)の名を持つカエルであるが、卵塊を足に巻き付け、オタマジャクシになるまで育てるのはオスの役割。親は背中のイボから毒を出せるが、卵は無力。卵が捕食者に狙われないよう、卵を身に着けるという方法を選んだのだ。移動中も乾燥しきらないよう卵を水に漬けたり、皮膚から染み出る分泌液で湿り気を与え続けるなどし、1カ月の間卵を守り続ける。

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