夫婦2人暮らしの食費の相場は?

夫婦で生活費を節約しているという家庭も多いでしょう。家賃を除く生活費の中で食費はどうしても割合が高くなってしまいがちです。地域差や世代差もありますが、夫婦2人暮らしの相場を見て、節約のヒントを探してみましょう。
おおよそ4万~5万円程度
総務省の家計調査報告(2020年)によると、2人以上の世帯における1カ月の食費は約7万6000円です。
一見高いように見えますが、この数字は世帯人数を「2.96人」とした計算なので、夫婦2人だけの場合は5万1000円ほどになるでしょう。
これには「外食」や「酒類」なども含まれており、勤労者世帯と無職者世帯を比べると、「勤労者世帯」の方が1万円ほど多い傾向があります。
地域・世帯年齢・収入階級などによっても価格は変動しますが、他のアンケート結果や集計を参照してみると、夫婦2人暮らしの食費は4~5万円が相場となっています。
住む地域によっても異なる
都市部と地方では、物価や収入が大きく異なり、1カ月あたりの消費支出も地域ごとに差があります。
首都圏をはじめとする大都市エリアは物価が高く、食費も上がる傾向があります。1カ月の食費は5~7万円で、5万円以内に収めるのは難しいところもあるようです。
都市部は、地方に比べて「外食率」が高いのが特徴です。共働きの場合、仕事で帰りが遅くなると外で夕食を済ませたり、デパ地下などでテイクアウトをするケースが多くなったりするようなケースが推測されます。
逆に、北海道・東北・中国・四国・九州・沖縄は、ほかのエリアに比べ食費が安く抑えられる傾向があります。
食費は手取りの15~20%が理想
地域ごとに物価や収入の差があるため、金額だけで「食費が高い・安い」判断することはできません。家計簿を付けるときや食費を設定する際は、手取り給与額の15~20%を目安にするとよいでしょう。
たとえば、世帯収入が25万円の場合、食費は3万3000円~4万2000円ぐらいで収めるのが理想です。
また、家計の消費支出に占める食費の割合を「エンゲル係数」と呼びます。この数値は「支出全体から見て食費が多すぎていないかどうか」を知るひとつの指標になります。
エンゲル係数は「食料費÷消費支出×100」で算出され、一般的に20%前後が理想とされています。
食費を管理、節約するためのポイントは?

食費を節約するには「1カ月にどのくらい食費がかかっているか」を知るのが第一歩です。食費を無理なく管理・節約するためのヒントを紹介します。
家計簿を付ける習慣を持つ
食費がかさむ人は「何にいくら使っているのか」が把握できていないケースがほとんどです。
「家計簿」の習慣を取り入れると、どこに無駄があるのかが明確になり、節約意識が高まります。残り予算がはっきり分かるので、次週の買い物計画が立てられるでしょう。
家計簿は毎日ではなく、1週間ごとにまとめて付けても構いません。レシートだけは必ずとっておき、週の終わりに集計しましょう。集計後は、結果を自分なりに分析し、解決のための対策を立てていきます。
まとめ買い、作り置きで無理なく節約
スーパーに行くと、誘惑に負けてお菓子や飲み物などをちょこちょこ買ってしまう人は多いでしょう。棚一面の商品を見ると購買欲が刺激され、本来買うつもりでなかった物まで購入してしまうのです。
日替わりの割引券やおまけを用意するスーパーもありますが、1週間ごとに「まとめ買い」をし、店舗に足を運ぶ回数を減らしましょう。
ポイントは先に献立を決めてから買い物に行くことです。献立を決めずに行くと特売品を次々買ってしまい、食材が使い切れなくなる恐れがあります。
まとめ買いをしたら、副菜になるおかずを作り置きしておきましょう。材料が無駄にならない上に、ガス代の節約にもなります。
節約の目的も決めておこう
目的を決めないで節約を始めると、途中で挫折しやすくなります。「こんなに切り詰めてるのは何のため?」とモチベーションが下がってきてしまいます。
節約する過程では、日々のお菓子やビールをやめたり、外食を減らしたりと、いろいろ我慢しなければならないことが増えてきます。
我慢ばかりでは心理負担が大きくなるので、「1年で〇万円貯めて旅行に行く」「家電や車を買い替える」など、節約の目的を決めてみましょう。節約のストレスが減り、楽しみが増えます。
