寝かしつけのコツ

眠る時間になっても遊ぶことをやめなかったり布団に入ることを嫌がったりと、子どもが眠る準備をしてくれないことに悩むママは少なくありません。
寝かしつけのポイントは「子どもが眠りやすい環境をつくる」ことです。どのようなことを意識するとよいのでしょうか?
寝る前はブルーライトを避ける
寝る前にスマホやタブレットを使用すると「ブルーライト」の刺激によって、眠りを妨げてしまうことがあります。ブルーライトは、スマホやLED照明に含まれる青色光のことです。
夜の間、眠りを司るホルモンである「メラトニン」の分泌が活発になります。しかし、脳がブルーライトの刺激を受けると、メラトニンの分泌が抑制され「起きる時間(朝)」だと錯覚してしまうのです。
結果として体内時計が乱れて覚醒状態が続き、眠る時間が遅くなってしまいます。「眠る30分~1時間前」にはブルーライトを目にしないように気をつけましょう。
絵本を読むなど寝る前の行動を決める
寝る前のルーティンをつくることで、子どもに「そろそろ寝る時間だ」と感覚で覚えさせる方法があります。就寝時間の30分前に「本を読む時間」を設けてみましょう。
絵本を読み終わったら自然に眠りにつけるように、寝る前に読み聞かせることで「絵本を読むこと=寝る時間」だと、感覚的に覚えてくれます。
寝かしつけの絵本を選ぶときは「寝る前に読むこと」を基準に選ぶことが大切です。興奮するストーリーは、子どもの好奇心を刺激して眠りを妨げてしまいかねません。
「寝ること」につながる絵本は、寝かしつけにぴったりです。穏やかなストーリー展開や眠りに関するストーリーであれば、読んでいるうちに自然と眠りに導いてくれるでしょう。
リラックスして穏やかな読み方を
ママが絵本を朗読する声は、子どもにとって子守り歌がわりです。子どもが穏やかに眠れるように、できるだけ優しい声で読み上げてあげましょう。
物語の主人公の名前を「子どもの名前に置き換えて読む」こともポイントです。子どもは自分の名前を呼ばれることで、物語の世界にぐっと引きつけられます。
集中して読み聞かせを聞けば、読み終わった後も絵本の世界観にひたる時間ができるでしょう。リラックスした状態でぐっすりと眠りにつけます。
ただし、子どもによっては名前を呼ばれることにテンションが上がり、目がさえてしまう子もいます。子どもが面白がりすぎてしまう場合は「きみ」「この子は」などと、アレンジするとよいでしょう。
かわいらしい動物が主役の絵本

かわいらしい動物が主役の絵本は、鳴き声や同じ言葉をくり返す内容が多くあります。まだ、言葉を理解していない小さな子どもでも楽しめるでしょう。
犬や猫などのかわいらしい動物たちが活躍する姿は、読み聞かせをしているママのいやしにもなります。
0歳から読める『もうねんね』
絵本に登場する犬や猫などのかわいい動物たちは、ねむくておめめが閉じてしまっています。ページをめくるたびに眠そうな姿を見せる動物たちにつられて、子どもも眠りについてしまうことでしょう。
「ねむたいよう、ワン」「ねむたいよう、ニャーン」など、くり返されるリズムが心地よく眠りに誘ってくれます。ページを1枚めくるたびに、読む速度を落とすことで子どもはさらに眠たくなるかもしれません。
温かみのある優しい色使いのイラストは、心をそっと落ち着かせてくれることでしょう。物語のなかに登場する人間の女の子・ももちゃんの名前を、子どもの名前に置き換えて読んであげることをおすすめします。
動物たちの真似をしよう『ねむねむごろん』
眠るときのお決まりのポーズはありませんか?仰向けや横向きなど「お決まりのポーズになることで安心して眠れる」という人もいるでしょう。
こちらの絵本に登場する動物たちにも、お決まりのポーズがあります。どしんと大きくうつ伏せになったり、ごろんと大の字(だいのじ)になったりと、思いおもいのポーズで眠っているのです。
ごろんと動物たちが眠る姿を見ていると、不思議と眠気に誘われます。ときには、動物たちのお決まりポーズを真似しながら寝てもよいかもしれません。
10分で眠ると話題『おやすみ、エレン』
「心理学的効果が実証済みの寝かしつけ絵本」として有名な海外の絵本『おやすみ、ロジャー』シリーズの第2弾です。1作目の主人公・ロジャーはウサギ男の子がだったのに対し、こちらの絵本はゾウの女の子になっています。
絵本の絵柄も前作は画集のような魅せるイラストでしたが、本作は小さな子どもが好む色彩の鮮やかなかわいいイラストです。ゾウの女の子・エレンが、魔法の森の向こう側にあるお布団をめざす姿を描いています。
文章中に読み聞かせる人に向けて、カッコつきで指示があるのも注目です。「(なまえ)と同い年」と子どもたちの名前を呼ぶシーンや「あくびをする」と子どもに眠りを誘う動作を入れるなど、演技のように表現力が問われます。
お話を聞く子どもはもちろん、読み聞かせる親も最後まで飽きることなく楽しめるでしょう。
