過干渉になりやすい親の特徴

子育てとは自分自身を成長させるのと違って、別の人格を育てていくため常に模索をしながら進めていくものです。子どものことを思っているつもりでも、過干渉になってしまう親はどのような考えを抱えているのでしょうか。
子どもは親の一部だと思っている
血がつながっていることで、子どもをまるで自分の分身のように感じてしまう親は少なくありません。十月十日一心同体で過ごし、この世に生み出した母親の方が、よりその状態になりやすいでしょう。
また、これまでの人生で何か失敗をしたり、「こうなりたい」と描いていた理想をかなえられなかったりした記憶が色濃く残っていると、子どもには同じ道を進ませたくないと考えます。
できなかったことを代わりに子どもにやってほしいと思い、本人の意思に関係なく推し進めてしまっても、「自分が生んだ人間だから大丈夫」と考えてしまうのです。
子どもが失敗するのを極端に嫌う
子どもの姿に自分を投影してしまう人も少なくありません。子どもが何か失敗してしまったとき、自分が失敗したような気持ちになってしまいます。また、「子どもの評価は自分への評価」と考えるため、子どもが失敗をすることを恐れます。
これまでエリートで失敗をあまり経験してこなかった人や、他人の目を気にしがちでプライドが高い人、過程よりも結果重視のマインドの人は陥りやすいかもしれません。
子どもを傷つけたくないと思いつつ、その本質は自分を守りたいがゆえに過干渉になってしまいます。
過干渉による子どもへの影響

何をするにしても反対され、自分の意思が摘み取られた子どもはどうなるのでしょうか。親主導で成長したその先に影響された特徴を見てみます。
何事にもやる気がなくなる
これをしたいと思っても、常に意見されたり、反対されたりするとだんだん諦めるのが当たり前になってきます。何でも親が決めその通りに行動していることで、自分で考えなくてもよくなってしまうため、積極性が失われてしまうのです。
そして「やってみたい」「これが好き」という要望を思いつくこともなくなり、何に関しても無気力になります。体は大きくなっても思考力が育たず、親がいなければ何も決めることができない状態になってしまう可能性も否定できません。
自信が持てなくなる
過干渉の親は自分の評価ばかり気にするため、子どもが何か結果を残したとしても褒めることをあまりしません。どんなに頑張っても認めてもらえず、何かするときは親の許可が必要となることで、自分に自信が持てなくなります。
そうなると子ども自身が行動を起こしづらくなり、結果「この子は親がいないと何にもできない」と過干渉がさらに進みがちです。子どもは「自分はダメな人間なのかな」と思いながら体だけ大きくなってしまいます。
周囲の目を気にするようになる
親の基準や気分次第で評価を受け続けていると、子どもは「自分はこうしたくても親はどう思うか」という考えが一番に浮かび、常に親の顔色を見て生活するようになります。
個人的な希望がかなわないことよりも、まずは相手の反応の善し悪しが気になってしまうため、親だけに留まらず友人関係にも影響が出るかもしれません。
受け入れてもらえなかったり、仲間はずれにされたりするのが怖いため、周囲の空気に必死に同調するようになります。自分で決めることができなくなっているので、友人の意見を優先してしまうのです。
