沐浴の基本のやり方

沐浴に必要なものを準備できたら、基本のやり方をチェックしましょう。事前に手順を押さえておくと、スムーズに入れられます。
温度をチェック
ベビーバスにためるお湯は「38度程度」が目安です。赤ちゃんは刺激に弱いため、大人だと少々ぬるいと感じられる温度がよいでしょう。
体を洗い流すための新しいお湯を前もって洗面器に汲んでおくと、スムーズに洗えます。ベビーバスは容量が少なく、浴槽よりも温度が下がりやすいのがネックです。
真冬に沐浴させなければならない場合は、赤ちゃんの服を脱がせる前にあらかじめ少し高めの温度のお湯を入れてベビーバスを温めておくと、適温を維持しやすくなります。冬場の温度は「40度程度」が適温です。
顔、頭、体の順に洗う
準備ができたら、赤ちゃんの首と頭を支え「足先」からお湯の中にそっと入れます。顔は、濡らした沐浴布やガーゼでそっと拭いてあげましょう。
顔がきれいになったら、頭をお湯で濡らします。赤ちゃんの皮膚は大人の半分ほどの薄さです。界面活性剤の濃度が大人用よりも薄めの「赤ちゃん用ボディソープ」や「ベビー石けん」を使いましょう。
手やスポンジなどで泡立ててから、円を描くように洗います。洗い流すときは、耳に水が入らないように注意しましょう。
耳をふさいでしまうと、余計な圧力がかかってしまいます。少量の水なら体温で蒸発するため、慌てずに湯上り時にガーゼなどで軽く押さえて水滴を取れば大丈夫です。
体は、ママの手のひらや指を使って、優しく洗います。「首のシワ」の部分や「耳の後ろ」などは、洗い残しやすい部分です。ぎゅっと握っていることが多い「手のひら」も、優しく開いて洗ってあげましょう。
うつ伏せにして背中とお尻を洗う
顔・頭・体の前面を洗えたら、次は背面側も洗いましょう。赤ちゃんをうつ伏せの姿勢にし、背中やお尻をきれいにします。
うつ伏せの姿勢にするときは、顔をお湯につけないように注意しましょう。赤ちゃんの両脇にママのひじから手首を入れて、赤ちゃんの前面を支えるように固定する形です。手首に赤ちゃんのあごをのせると安定します。
ただ、3kg前後ある赤ちゃんの体重を腕1本で支えるのは、意外に重労働です。ベビーバスの縁などにひじを置いて、腕をもたれさせながら洗うとよいでしょう。
注意するポイントは?

新生児期の赤ちゃんはとてもデリケートです。できるだけ刺激を与えずに沐浴させるための注意点を押さえておきましょう。
回数は毎日、時間は10分程度
赤ちゃんは汗や排泄物などで汚れやすく、新陳代謝が活発で垢(あか)もたまりやすい状態です。毎日体を洗って、清潔な状態にしてあげましょう。基本は「1日1回」ですが、汗をかきやすい夏場は「1日に2回程度」洗っても構いません。
赤ちゃんとママ両方の体調などにも配慮しながら、できるだけ清潔な状態を保ってあげることをおすすめします。沐浴が難しいときは、「湿らせたタオルやガーゼ」などで体を拭くだけでも清潔感を保てるでしょう。
赤ちゃんは体温が高くのぼせやすいため、あまり長時間をかけると体調を崩してしまうことが心配です。入浴時間は「5分程度」で、着替えが完了するまで「10分程度」を目安にしましょう。
できるだけ同じ時間帯に入れる
沐浴させてはいけない時間帯は特にありません。基本的にはママが世話をしやすい時間帯に入れればよいですが、夜遅い時間だと気温が下がり赤ちゃんが冷えを感じやすいため「夕方ごろ」の時間帯がおすすめです。
また、あまりにも夜遅いと、生活のリズムが乱れてしまうことがあります。できるだけ、「毎日同じ時間帯」に入れた方が生活のリズムを作りやすいでしょう。
授乳直後は吐き戻しを起こす可能性があります。反対に、空腹時は赤ちゃんが泣きだしてしまい、入れるのに苦労するかもしれません。
新生児期は授乳の時間が明確に決まっていないため、「授乳が終わってから30分~1時間後」を目安にするとよいでしょう。
