ハンドリガードは成長のサイン

「プクプクした手を見つめる姿がかわいい!」と、パパやママを骨抜きにするしぐさですが、ハンドリガードからわかるのは赤ちゃんのかわいらしさだけではありません。ここでは、ハンドリガードが示す赤ちゃんの発達について見ていきましょう。
見る力の発達
手をじっと見つめていることから、「見る力が発達した」ことがわかります。生まれたばかりの赤ちゃんは、あまり目がよくありません。
視力が低いだけではなく、焦点を結ぶ距離もとても近いのです。やがて月齢が進むに従い、視界が広がっていきます。ハンドリガードをするようになったのは、様々な色や形を認識し、動くものを捉えられるようになったためです。
動かす力の発達
仰向けで寝ている赤ちゃんがハンドリガードをするには、「手が目の前にくるように腕を持ち上げる」動作が欠かせません。つまり、出産直後はくにゃくにゃと頼りなかった赤ちゃんに、「自分の腕を持ち上げる力」がついたことを示しています。
目の前で両手を握ってみたり、口の方へ持っていこうとしたりするのも、「手を自分の思うように動かせるようになった」という証です。
ハンドリーガードをする赤ちゃんのなかには、手で足をつかんで持ち上げるように開脚したり、足先を口に入れたりする子もいます。
「フットリーガード」と呼ばれるもので、手を動かす筋肉だけでなく下半身の力もついてきたということです。ハンドリーガードの時期を過ぎた後にハイハイなどを始めることからも、前段階での準備運動のようにも見えるかもしれませんね。
好奇心の発達
生まれて初めて手を視界に捉えたとき、赤ちゃんはそれが自分の手だとは理解していません。「これはいったい何?」という思いで見つめる目は、真剣そのものです。
やがてそれが自分の意思で動かせることを知ると、「どんな味がするの?」「どんな感触なの?」と、様々な研究に取りかかり始めます。ハンドリガードとは、赤ちゃんのこうした「知りたい!」という好奇心の発達を表すしぐさでもあるのです。
うちの子はしないけど大丈夫?

親になると、同じ月齢の赤ちゃんの成長が気になるものです。「うちの子はハンドリガードを始めたよ」と聞いて焦ることもあるかもしれません。最後に、ハンドリガードをしないことへの不安を取り除いておきましょう。
成長には個人差がある
すべての赤ちゃんがハンドリガードをするとは限りません。伝い(つたい)歩きをせずにあんよを始める赤ちゃんがいるように、ハンドリガードを省略して次のステップに進む赤ちゃんもいます。
「実はハンドリガードをしているけれど、ママがなかなか見られないだけ」ということも、珍しくありません。起き抜けに泣かないタイプの赤ちゃんだと、ベッドの中でこっそり手を見つめていることもあります。
反対に、ハンドリガードが長く続いて心配になるママもいるようです。しかし、ラトル(ガラガラ)やおもちゃを握るなど、ほかにも興味を向けている様子があれば心配しなくてよいでしょう。
