幼稚園が面接を実施する目的

幼稚園に入園するにあたって多く実施されるのが、親子面接です。地域の幼稚園と有名私立のお受験幼稚園とでは、面接する目的が異なる点を押さえておきましょう。それぞれの目的を解説します。
地域の幼稚園は情報確認のため
子どもの成長の度合いには個人差があります。どの子も同じように集団生活ができるとは限りません。地域の幼稚園は、子どもの状態を知ることを目的に面接を行います。
具体的には、アレルギーの有無、1人で着替えやトイレができるかどうかなど、入園後の生活に差し障りがないか、情報の確認をすることが一般的な面接の目的です。集団生活をするにあたって心配な点がある場合は、隠さずに伝えるようにしましょう。
お受験幼稚園は合否を判断するため
受験して入る幼稚園の場合、一般的な地域の幼稚園とは違い、その幼稚園の教育理念に従って行動できるかどうかが重視されます。面接は「合否」を判断するための材料となるのです。
様々な質問をして子どもの個性を見る幼稚園が多く、教育方針に合わせて「どれくらい自立心があるか」「他の子どもと仲良くやれそうか」などを探ります。
幼稚園の方針と、家での教育方針があまりにもかけ離れていると、不適合とされてしまうこともあるでしょう。面接の内容だけでなく、待ち時間の親子の様子も選考の対象となる場合がほとんどです。
どのような質問をされるの?

どのような質問をされるかイメージしておくと、心の準備がしやすいですし、子どもと一緒に受け答えの練習もできます。幼稚園のタイプ別に、面接で聞かれることが多い質問をチェックしましょう。
地域の幼稚園 親向け
親への面接では、子どものことだけでなく、生活環境についても聞かれることが多いようです。
・子どもの長所・短所
・家庭ではどのようなことに力を入れて教育しているか
・休日に、子どもとどのように過ごしているか
・なぜ入園したいのか
・通園にかかる時間
他にも、保護者が幼稚園に対して希望することを聞かれる場合もあります。入園後の子どもの過ごし方にも関わってくるので、気になることがあれば積極的に質問しましょう。
地域の幼稚園 子ども向け
子どもへの面接では、子ども本人のことや、日常会話程度の簡単な内容を聞かれることが一般的です。
・名前と年齢
・どんな遊びが好きか
・幼稚園で何をしたいか
・食べ物の好き嫌い
・朝ごはん(昼ごはん)は何を食べたか
・誰と一緒に幼稚園に来たか
面接官は、質問に答えられるかどうかだけでなく、「あいさつを返せるかどうか」「コミュニケーションを図れるか」といった部分も見ています。イラストが描かれたボードを指さして、「これは何?」というように質問することもあります。
お受験幼稚園 親向け
親への面接では、子どもに関する質問だけでなく、幼稚園の教育理念について理解があるか、入園後は園に協力的かどうかなど、園にふさわしい家庭かどうかの判断材料にできるような内容の質問が多くされます。
・志望動機
・幼稚園の教育理念に関する質問
・どのようなときに、子どもを褒めたり叱ったりするか
・子どもがどのようなことに興味を持っているか
・どのように成長してほしいか
社会情勢や時事問題について、親がどのような考えを持っているかを質問される場合もあります。聞かれそうな話題に当たりを付け、前もって考えをまとめておきましょう。
お受験幼稚園 子ども向け
子どもへの面接では、子ども自身のことだけでなく、家庭でどのようなことをして過ごしているかを聞かれることがあります。
・子ども本人の名前と年齢
・両親の名前
・今朝何を食べたか
・好きな玩具や遊び
・最近、叱ったことはあるか(ある場合は内容も)
・幼稚園でどのように過ごしてほしいか
質問を通じて、本人の嗜好だけでなく、「普段、親とどのように関わっているか」が見られています。願書に書いた内容をもとに質問されることが多いので、出す前にコピーをとっておくのがおすすめです。