やめる際に気になること

子どもが部活をやめるのは簡単ですが、やめた後が不安です。多くの親が疑問や不安を感じがちな、「部活をやめたらどうなるか」について紹介します。
内申書に響く?
「中学校でどのような部活に入って何をしていたか」ということは、内申書に関係ありません。つまり、子どもが部活をやめたところで、「内申書にマイナスの影響はない」ということです。
ただし居住地によっては、部活の好成績が受験を有利にするケースもあります。たとえば、「全国大会に出場した」「県大会でトップだった」などの場合です。
子どもが部活で圧倒的なトップクラスにいる場合、地域によっては部活の好成績が加点されない分、受験が「有利ではなくなる」かもしれません。
しかし基本的に、内申書を左右するのは「教科の成績を合計した」内申点です。子どもがごく一般的な生徒の場合、成績さえキープできていれば、退部で内申書が不利になることはほぼないでしょう。
部活をやめたら内申点が下がる? -中学生の甥の話です。サッカー部に所- 中学校 | 教えて!goo
部活仲間や顧問との関係性の変化
現在子どもの交友関係がほぼ部活仲間で完結している場合、やめた後の友だちや顧問との関係が気になります。
部活によって円満に築かれていた人間関係は、部活をやめるとぎこちなくなったり合わなくなったりしがちです。子どもとは「もしもやめたら友だち関係が変わるかもしれない」ということは話し合っておいた方がよいでしょう。
ただし、現在子どもが部活の人間関係にストレスを感じているのなら、やめる方向でも問題ありません。続けるにせよやめるにせよ、子どもが穏やかに過ごせると思える方向をめざしましょう。
やめた後にどう過ごすか
「部活をやめると子どもがダラダラ過ごしてしまうのでは…」、これも親が心配しがちな事柄です。子どもが部活をやめたいと言ったときは「やめた後にどう過ごすつもりなのか」をきちんと話し合いましょう。
子どものなかで「やめた後どうするか」があいまいな場合は、部活を続ける選択肢はないのかを考えてもらいます。今何か嫌なことがあったとして、「解決策はないのか」「気の持ち方を変えられないのか」など、意見を交わしてみるのです。
一方、子どもに「勉強を頑張りたい」などのポジティブな理由があるのなら、応援してあげてもよいかもしれません。この場合、学校が終わった後の具体的な過ごし方についてしっかり話し合いましょう。
部活をやめるときはなんて言えばいい?

子どもの部活をやめる意志が固い場合や、やむを得ないと思える理由がある場合、親としても強く「続けなさい」とは言えません。
子どもがスムーズに部活をやめられるよう、「部活をやめます」というときの上手な伝え方を一緒に考えてみましょう。
勉強時間が足りない
一番角が立たないのは、やはり「勉強」を理由にすることです。中学生なら内申点などがありますから、顧問の先生も強くは反対できないでしょう。
成績がそこそこの子どもなら、「もっと勉強に時間を割きたい」という言い訳はリアルに感じられます。また、成績上位の子どもでも「もっと上をめざしたい」「部活があると勉強できなくて不安」などと言えば、反発されることもないはずです。
部活をやめたい理由が人間関係などの場合でも、本当のことを言う必要はありません。波風立てずに部活をやめるには、学生の本分である「勉強」を持ち出すのが最善でしょう。
家庭の事情や経済面から続けられない
家庭の事情や経済面の事情も、先生や仲間を納得させやすい理由です。「家族の手伝いをしなければならない」「経済的に苦しく、部費を払えない」などの理由がある場合は、率直に話せば理解してもらえるでしょう。
ただし、部活をやめたいがために事情を大げさに言うのは避けるべきです。「家族が病気で」「会社が倒産した」などは、すぐにバレてしまいます。後で先生や仲間たちから反感を買わないよう、誇張や大げさな嘘は避けましょう。
モチベーションが保てなくなった
部活を続けるモチベーションがなくなってしまった場合は、正直に伝えてみるのもひとつでしょう。モチベーションが保てなくなる理由は、様々あるはずです。
子どもが「ケガで思うように体が動かない」「友人関係がギクシャクしている」「練習しても実力が上がらない」などがあれば、これらはすべて「やる気がなくなった」「モチベーションが上がらない」などに置き換えられます。
ただし、モチベーションが保てないという理由だけでは、顧問や仲間を説得するのは難しいかもしれません。「やめた後にやりたいことがある、」「勉強ひと筋で頑張りたい」、などといった前向きな理由もあわせて用意しておくとよいでしょう。
