言うことを聞きたくなる言い方のコツ

子どもが言うことを聞かないのは、何をしたらよいか分かっていないためかもしれません。大人が言い方を変えれば、子どもの行動が変わることもあるでしょう。子どもに注意するときに心掛けたいポイントを紹介します。
できるだけ具体的に伝える
子どもには、してほしいことをできるだけ「具体的」に伝えましょう。たとえば、朝ご飯を早く食べてほしいなら「今目の前にあるご飯とおかずを早く食べようね」と声をかけます。
早くお出掛けの準備をしてほしいなら、「遊ぶのをやめて、早く靴を履こうか」などと促しましょう。「朝ご飯のときに『早く』と言えば、ご飯を食べることしかないのでは?」と大人は考えがちですが、子どもに伝わるとは限りません。
「早くして」「ちゃんとして」などと言うときは、「何を早くするのか」「どうちゃんとするのか」まできちんと説明する必要があるのです。何をすべきか伝えながら子どもを促していけば、やがて子どもは自発的に動けるようになるでしょう。
ゆっくりとした口調で話す
子どもに何かを分からせたいときは、ゆっくり話すのが鉄則です。早口でたくさんの情報を伝えても、子どもには理解しきれません。
なぜ叱られているのかがあやふやになって、「なんだかよく分からないけれどパパやママが怒っている」という状態になりやすいのです。
イライラを感じたときこそ、にっこり笑って優しい表情を心掛けます。子どもに威圧感を覚えさせないようゆっくりと説明すれば子どもも落ち着き、親の言うことに耳を貸しやすくなるでしょう。
前向きな言葉に言い換える
子どもに対しイライラすると、「○○したらダメだよ」「△△しないと、××できないよ」などといったネガティブな言葉を選んでしまうことがあります。このような叱り方は「否定」「脅し」につながるため、使用を控えるのがベターです。
せっかくなら、「□□できたらかっこいいな」「△△したら、××できるよ」などとポジティブに言い換えてみてはいかがでしょうか?
パパ・ママの言葉は、子どもの「思考パターン」や「今後の生き方」にも大きな影響を与えます。子どもが自信を持って前向きに人生を歩んでいけるように、叱るときにも言葉を選ぶ必要があるのです。
コミュニケーションをとりやすくする工夫も

子どもを叱るときは、態度も重要です。あまりにも冷たく厳しい態度を取ると子どもが萎縮する一方で、いい加減な態度では子どもも耳を貸しません。
子どもが真剣に注意を聞いてくれるよう、パパ・ママも子どもにきちんと向き合いましょう。子どもに注意するとき、パパ・ママが気をつけたいポイントを紹介します。
子どもの目を見て話す
子どもに注意するときは、子どもと「目線」を合わせましょう。真正面から目を見て話し合うことで、子どもに親の本気を伝えやすくなります。親の神妙な顔を見れば、子どもも「自分はよくないことをした」と理解しやすくなるはずです。
ただしあまりにもパパ・ママが真剣な顔をしていると、子どもが怖がって目線を合わせてくれないことがあります。この場合は優しく子どもの手を握り、落ち着かせてあげましょう。
話を聞いてあげることも大切
子どもの声を無視することは、親子間の信頼関係を損ないます。子どもが言いたいことがありそうなら、きちんと最後まで聞いてあげましょう。話の途中で遮ったり、話をすり替えたりするのは避けるべきです。
子どもの話を聞かずに叱ると、「パパ・ママは自分のことを理解してくれない」「話してもムダなんだ」などと思われてしまいます。
これでは、子どもも親の言うことを聞いてくれません。子どもに親の気持ちを分かってほしいなら、親も「子どもの気持ちに寄り添う努力」が必要です。
