大人も楽しめる「潮干狩り」!行く前に知っておきたい基礎知識

大人も楽しめる「潮干狩り」!行く前に知っておきたい基礎知識

潮干狩りで貝を見つけるコツ

(出典) photo-ac.com

準備万端で潮干狩りに向かったものの、貝が全然見つからないこともあります。思いつくままに、やたらと掘り返してもなかなか見つかりません。多くの貝を持って帰るために、探し出すコツを押さえておきましょう。

波打ち際やカケアガリを掘る

潮が引いていく動きに合わせて、波打ち際を狙って掘ってみましょう。水際を軽く掘るだけで、隠れていた貝が浮かび上がってくることがあります。

潮が引いたときにやや小高く、傾斜になっているところを「カケアガリ」と呼びます。波を避けられるので、貝にとって居心地がよい場所です。このような地形は、波の作用によって生まれます。

また、貝のエサとなるプランクトンが多い場所も狙い目です。プランクトンは「海藻」がある場所を好むので、海藻がたまっている近くにも貝が潜んでいます。

貝が呼吸をするために伸ばす管は、それほど長くありません。砂の表面から数cmの場所を掘り返すことがポイントです。深く埋まっている場合、すでに死んでしまっている可能性が高いでしょう。

小さな穴を探す

何の目印もないと、広い砂浜の中から小さな貝を見つけることは困難です。砂浜をよく見てみると、いくつもの小さな穴が開いていることがあります。これは、貝が呼吸をするために穴を開けた跡です。

例えば、あさりは細長い管を2本出して空気を吸うため「1~2mm程度の小さな穴」が並んだ状態で開きます。波が引いた瞬間を見計らって、よく目を凝らしてみましょう。

複数の小さな穴が開いていたら、その付近にあさりが隠れています。穴が集中している場所を掘り返せば、たくさんの貝が見つかる可能性は高いでしょう。

1個見つけたら周辺をよく探そう

熊手が硬いものにぶつかる感触がしたら、貝が潜んでいる合図です。その周辺に集団で隠れている可能性が高いので、周辺を掘り起こしましょう。

貝はひとつずつ砂の中に隠れているものだと思いやすいですが、単体ではなく集団で同じ場所に住んでいることが多い生物です。1個見つけたら、周辺に数十個も集まっている場合があります。

小さな熊手だけで広い範囲を掘り起こそうとすると、効率がよくありません。表面を熊手で掘り返して柔らかくしたら、後は手を使って掘り出すとよいでしょう。

貝を持ち帰る方法

(出典) photo-ac.com

貝を見つけるだけでなく、持ち帰った貝をおいしく食べることも、潮干狩りをする楽しみのひとつです。生きている貝を持ち帰るには、ちょっとしたコツがいります。新鮮な貝を持ち帰る方法を見ていきましょう。

水を捨ててクーラーボックスへ

クーラーボックスの中には「貝と保冷剤」を入れた状態で持ち帰ります。貝を海水に浸けたままの方がよいと考えがちですが、新鮮な状態をキープしたいなら避けましょう。

海水ごと持ち帰ろうとすると、貝が傷む原因になります。クーラーボックスの中は狭いので、家に持ち帰るまでの間に海水が温まりやすく、弱ってしまうのです。

長い道のりを帰らなければならない場合は時間がかかるので、注意しないと貝の状態が悪くなります。暖かい時期に潮干狩りをする場合、貝の鮮度には特に気を配りましょう。

ネットに入れた状態で水道水をかけてよく洗い、表面に付いた砂や汚れを流してから、保冷剤や氷を入れたクーラーボックスの中に入れて持ち運びます。

ネットごと新聞紙などで包んでおくと、冷たい空気に直接触れないので、貝がストレスを感じることなく、より鮮度が高い状態で持ち帰れるでしょう。

海水も一緒に持って帰る

貝は砂の中で危険を感じた際に、息をするための管や半開きにしていた体を素早く引っ込めて、外敵から身を守ろうとします。このとき、一緒に砂を吸い込んでしまうことがあるのです。

潮干狩りで掘り出した貝を、そのまま食べるとジャリジャリしておいしくありません。おいしく食べるには「砂抜き」が必要です。しばらく海水に浸けると、内部にため込んでいた砂を吐き出します。

その貝が住んでいた場所の海水を使うと、砂を吐き出させやすいでしょう。必要な容量の目安は4~6l程度です。海水を持って帰れない場合は、1lあたり30g程度の塩を入れた塩水を作って、浸けておく方法もあります。