「内助の功」はもう古い?そもそも「内助の功」の意味って?

「内助の功」はもう古い?そもそも「内助の功」の意味って?

内助の功は妻を褒めるときに使う言葉ですが、昔の言葉のイメージがあり、本当の意味がよく分からない人もいるでしょう。内助の功といわれる妻の特徴や語源、夫婦円満でいるために現代の妻はどう振る舞うべきかをチェックしましょう。

そもそも内助の功の意味って?

(出典) photo-ac.com

内助の功は妻の働きを表す言葉のひとつです。良妻の条件として扱われることが多いでしょう。どんな意味で使われるのか、見ていきます。

夫を支える妻の働き

内助の功という言葉は、妻の功績を讃えていう言葉です。「内助」は字の通り「内側からの助け」という意味で、「功」には苦労して成し遂げた結果や、手柄などの意味があります。

主に、妻が人知れず苦労したり機転を利かせたりしたことが夫の助けになり、その結果、夫が社会から認められるような場面で使われます。

成功した夫に対し、周囲が「奥さんの陰からの支えがあってこそ」という意味で、使うことがポイントです。妻がどんなに努力をしていても、夫が何も成し遂げない場合は、積極的に使われません。

内助の功の語源とは?

戦国時代から江戸時代にかけて活躍した「山内一豊」の妻「千代」の働きが、内助の功の語源とされます。山内一豊は、妻の働きにより大出世をしたことで知られる武将です。

一豊がまだ織田家の家臣の1人に過ぎなかったころ、「馬揃え」と呼ばれる、馬を集める行事に参加するための馬を探していました。

お金が足りず、良い馬を手に入れられなかったことを知った千代は、何かあったときのためにと親から持たされていたお金を使って、夫のために馬の購入資金を用意します。

良い馬を手に入れた一豊は信長の目に留まりました。その後、出世への階段を駆け上がっていったことから、妻の内助の功といわれるようになったのです。

内助の功といわれる妻の特徴

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自分のサポートで夫が周囲から認められることに、誇りを感じる人は多いはずです。どんな内面を持った妻が、内助の功といわれるのでしょうか。夫をよく支える妻の特徴を紹介します。

謙虚な性格

内助の功といわれる妻は、夫に尽くせる謙虚な性格を持っていることが特徴です。目立ちたがり屋の妻が、人が見ている前でだけ夫の世話を焼くのは、内助の功とはいえません。

あくまでも「表舞台に立って褒められるのは夫」というイメージです。表立って妻が何かをしている様子だけを見られて、褒めるときにはあまり使われません。

妻が夫よりも目立つ夫婦の場合は、使われにくいでしょう。自分にスポットライトが当たらなかったとしても、夫のために苦労してあげられる精神を持っている必要があります。

世話を焼くのが好き

特に意識しなくても「気づくと、夫の世話を焼いている」というタイプの人は、周囲に内助の功と感じさせやすいでしょう。

「夫の世話が大変で」などと周囲に言わず、自然と好きでやっている、趣味に近いような感覚を持っている場合が少なくありません。

夫や家族の世話に追われて、やつれた女性を「世話女房」と呼ぶことがありますが、内助の功と似ているようで違うものになります。ただ世話を焼くだけでなく、夫を支える自分を卑下しない心が必要です。

努力を忘れない

夫にとって大きな支えになる妻は、料理の腕を上げたり、家の中の整理整頓に気を配ったりなど、家族が幸せに暮らすための努力を続けられる特徴があります。

家族のためになることに対し、積極的に挑戦できる気持ちを持った人も内助の功といわれやすいでしょう。ある程度の理想や目標を持っていて、それに向かって楽しみながら努力できるかが重要です。

昔とは違い、家事や育児をしながら、自分の仕事も持っている女性の割合は増えています。忙しい日々でも努力を忘れない人でなければ、夫を陰から支え続けることは難しいのかもしれません。