小学校受験の試験内容は?

小学校受験で行われている試験の内容が分からないと、誤った対策をするリスクがあります。どんな試験が行われているのかチェックしましょう。
ペーパー試験
ペーパー試験では試験官が問題を読み上げ、子どもが回答を紙に記すという内容の試験が行われます。
例えば、物語が読み上げられたあと「主人公は何色の服を着ていましたか?」などの質問がされ、物語の内容に合わせて正解に印をつけるといった問題を出す学校も少なくありません。
正しい回答をするには、試験官の話を集中して聞く能力や記憶力が必要です。イラストを見て話を作るといった、日本語の表現力が必要な問題が出ることもあります。
数の概念を理解しているかを問うために複数の動物の絵を見せ、それぞれの動物と同じ数だけ丸を描くなどの問題もあり、正確に答えるには事前の練習が重要です。
行動観察
行動観察では初対面の子どもたちが集団で遊ぶ様子を観察し、どのような振る舞いをするかがチェックされます。入学後は集団行動をすることになるので、学校側は子どもの社会性を観察したいと考えているのです。
協力して遊べる子もいれば、自分の世界に没頭してしまう子もいます。友だちと協力して遊べた方が、協調性が高いと判断され評価が高くなる傾向です。
遊びの内容はごっこ遊びや積み木遊びなどのほか、絵画や工作を制作させたり、かけっこや体操などの運動を取り入れたりする学校もあります。
多くの学校で行動観察が重視されており、なかにはペーパー試験より重きを置く学校もあるようです。
面接
学校によって形式は異なりますが、小学校受験では面接が行われることが少なくありません。子どものみの場合もあれば、親子での面接が行われる場合もあります。
学校側は5~15分程度の時間を設けて様々な質問をし、子どもや両親の素の姿をチェックしようとしているのです。
親に対しては学校に期待することや、子どもとの関わり方などを尋ねることが多く、子どもには食生活やお手伝いなどについて質問をすることで、日ごろの姿をチェックします。
「なぜお友だちと仲良くしなければならないか、子どもに説明してください」というような質問をして、会話の内容をチェックする学校も珍しくありません。
答えの内容だけでなく、面接官の質問に答えるときの姿勢も見られています。落ち着きがなかったり、姿勢が悪かったりすると減点対象となるでしょう。
小学校受験に必要な対策は?

何も対策をせずに小学校受験をクリアするのは、非常に難しいといえるでしょう。小学校受験に受かるために、やっておきたい対策を紹介します。
家庭内で行うしつけ
小学校受験をする家庭では、子どもとよくコミュニケーションを取ることが求められます。面接で子どもに正しい言葉遣いをさせようと思うなら、普段から話し方に注意しなければなりません。
親が率先して正しい言葉を使い、子どものお手本になりましょう。面接では普段の生活が重視されるので、子どもに簡単なお手伝いをさせてコミュニケーションを取る方法もおすすめです。
植木の水やりや自分の部屋の掃除など、簡単にできそうなことから一緒に取り組んでみましょう。
また、家庭内でのしつけを行う際は、父親と母親の両方が小学校受験に対して共通の教育方針を持つことが大事です。小学校受験を成功させるには、家族がひとつになって同じ課題に取り組む気持ちを持ちましょう。
教室を利用した幼児教育
小学校受験対策として、幼児教室に通うのも効果的な方法です。幼児教室は就学前の子どもを対象に、様々な遊びを通じて考える力を養います。
先生の指示を聞いて行動したり、知らない子どもたちと一緒に時間を過ごしたりする経験ができるので、本番の試験で慌てることがなくなるでしょう。
学習への興味を引き出す指導を受けられたり、絵画や工作などにも挑戦したりと、家庭だけでは難しい様々なことを教えてもらえるところが魅力です。
親にとってもよい面があり、先生やほかの保護者から小学校受験の情報を入手でき、不安を解消しやすくなります。
金銭的な準備も必須
小学校受験では、費用の準備が欠かせません。小学校受験に特化した塾に通わせる費用は、1カ月あたり2万円程度です。絵画教室や体操教室などにも通わせたいとなると、さらに多くの費用がかかります。
1回の受験料として私立校は2~3万円程度、国立校でも3000円程度が必要です。複数の小学校を受験するのであれば、10万円近い費用が必要になるでしょう。
私立校に合格した場合は、年間で100~150万円程度の授業料を準備しなければなりません。制服代や給食費なども必要になることを考えると、大きな出費が予想されます。
授業料や教材費などは学校によって異なるので、早い段階で志望校の情報をチェックしておきましょう。
