授乳中は避けた方がよい食材

はちみつは授乳中に食べてもよいですが、そのほかに避けた方がよい食材もあります。授乳中にはどんな食材を避けるべきなのか、見ていきましょう。
油や砂糖を多用したもの
授乳中に油を多用した食べ物を積極的に摂取していると、母乳がドロドロになって乳腺のつまりが起きやすくなります。乳腺がつまった状態が続くと「乳腺炎」を引き起こすリスクもあるでしょう。
脂肪分や砂糖などが多く含まれている食品もまた、乳腺炎を起こしやすくします。バター・生クリーム・チーズ・脂身の多い肉・揚げ物などは摂り過ぎに注意しましょう。
これらの食材をまったく食べてはいけないわけではありませんが、栄養が偏らないように野菜や魚などを取り入れながら、バランスを考えた献立にすることが大切です。
インスタントなどの加工食品
授乳中は、インスタント食品などの加工食品はできるだけ避けた方が無難です。食品添加物として使用されている「リン酸塩」は、カルシウムの吸収を邪魔し体に悪影響を及ぼすことがあります。
リン酸塩は、カップ麺やパンなどに多く含まれる成分です。加工食品を利用したいときは、できるだけ「無添加」のものを選びましょう。
授乳中は普段よりもカルシウムが失われやすく、カルシウム不足は骨密度を下げるだけでなく、気持ちが苛立つ原因にもなります。インスタント食品を食生活の中心にするのは止め、ひじき・納豆・小魚などカルシウムの多い食材を意識的に摂ることが大切です。
カルシウムは「ビタミンD」と一緒に摂ると、吸収されやすくなります。青魚やきのこ類などを同時に摂り、ビタミンDを増やすために効果的な日光浴なども取り入れましょう。
カフェインの摂取も控えめに
授乳前にママがカフェインを摂取すると、乳児にも影響が出ることがあります。興奮状態になったり寝付きが悪くなったりする可能性があるので、どうしても飲みたい人は、授乳後にタイミングを見計らって飲む方が安心です。
カフェインを含む飲料というと、コーヒーを思い浮かべがちですが、紅茶・緑茶・ココアなどにもカフェインが多く含まれます。
エナジードリンクや清涼飲料水のなかにも、カフェインが多く含まれるものがあるので、パッケージの成分表などをチェックして、摂り過ぎに注意しましょう。
参考:食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
意識して摂取したい食材もチェック

授乳中は乳児への影響を考え、食事の内容にも気を配りたいものです。意識して摂取したい食材を見ていきましょう。
実は有能「白米」
授乳中は、栄養価の高い食材を積極的に摂取しましょう。健康のために雑穀や玄米などを主食にしている人は多いですが、授乳中は消化吸収に優れた白米がおすすめです。腹持ちもよく、間食を減らす効果も期待できます。
ダイエットのために炭水化物を抜く人もいますが、授乳中はたくさんの母乳を作らなければならないので、炭水化物も含めて普段よりも「質のよい食事」を心掛けましょう。
必要なエネルギーや栄養素が不足すると、母乳の出が悪くなる原因にもなります。
食べ方豊富な「魚類」
魚類には、体を作るために欠かせないタンパク質が多く含まれています。青魚には、脳の神経細胞を発達させるために効果的な「DHA(ドコサヘキサエン酸)」が含まれているところにも注目です。
ママがDHAを多く含む食品を摂ると母乳内のDHAも多くなるという研究結果も報告されているので、乳児の健やかな発達のためにも意識して摂取しましょう。
魚の種類によってDHAが含まれる量は異なり、特にサンマ・アジ・サバなどに多く含まれています。魚は焼き魚・煮魚・ムニエルなど様々な調理法があるので、飽きずに楽しめるでしょう。
魚の調理が面倒な人は、刺身や缶詰などを利用すると手間がかかりません。
参考:第3回全国母乳調査 母親の食事やDHAサプリメント摂取と母乳中の脂肪酸組成との関係についての研究結果が論文掲載されました|雪印ビーンスターク
調査・研究論文一覧 | 母乳研究 | 雪印ビーンスターク㈱-すこやかな笑顔のために
水分摂取も意識して
母乳の成分の大半は水分なので、授乳中のママは水分不足に陥りやすい状態です。意識して水分摂取を心掛けましょう。冷たい水を飲むと体が冷えてしまうので、温かい飲み物やスープなどを適度に取り入れる方法がおすすめです。
授乳中はノンカフェインの「ルイボスティー」「ハーブティー」などを飲むと、水分摂取をしながら気分転換ができます。
ルイボスティーは、カルシウムやマグネシウムなど不足しがちなミネラルが含まれ、ホットでもアイスでも楽しめるところが魅力です。
