なでしこ銘柄とは？選定基準や企業一覧、働く人の口コミも掲載

なでしこ銘柄の選定区分と評価ポイント

出典：経済産業省公式サイト

なでしこ銘柄には2025年現在、「なでしこ銘柄」と「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」の2種類の選定区分があります。ここではそれぞれの区分の特徴と評価のポイントを解説するので、参考にしてみてください。

「なでしこ銘柄」

「なでしこ銘柄」は「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」を両輪で進める企業を選定する区分です。2024年度は全23社を選定。重視された評価ポイントは以下の2点でした。

• 「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」及び「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」に関する取組・成果が、どちらも優れていること
• 経営戦略と女性活躍を含む人材戦略との結びつき、それによる企業価値向上が自社独自のストーリーとして語られていること

さらに、「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」では役員や階層別の女性比率や男女の差異、「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」では柔軟な働き方を可能にする環境の整備や男性の育休取得率・平均取得日数、全正社員の平均法定外労働時間・その男女差異なども評価対象となりました。

「準なでしこ」とは？

「準なでしこ」とは、2022（令和4）年度まで設けられていた選定区分。全体順位上位15％程度以上のスコアを基準に、「なでしこ銘柄」として選定されなかった企業から選定されていました。

「なでしこ銘柄」が各業種のトップ1～2社に限定されているのに対し、「準なでしこ」は業種を問わず選定されていたのも大きな特徴でした。

「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」

「Nextなでしこ共働き・共育て支援企業」は「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」の面で特に優れた企業を選定する区分のことです。

出産や育児に伴う女性のキャリアの中断を解消するための取り組みを特に評価する選定区分で、2024年度は全16社が選ばれました。具体的な評価ポイントは以下の通り。

• 共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援を推進しているか。
• 共働き・共育てをする従業員に限らず、全ての従業員が自分の望む働き方を選択できる環境づくりを推進しているか。

さらに、性別を問わず希望する人が活用しやすい制度取り組みになっているか、男性の育休取得率や平均取得日数も評価の対象に。全ての従業員が働きやすく、キャリアを形成しやすい環境づくりの有無や、全正社員の平均法定外労働時間、年次有給取得率なども確認しました。

【最新】2024（令和6）年度の選定企業一覧

ここからは2025年3月に発表された2024（令和6）年度の選定企業を一覧でチェックしてみましょう。

「なでしこ銘柄」選定企業一覧

2024年度の「なでしこ銘柄」に選定された企業一覧は以下の表の通りです。

このうち、味の素は2017年度から8年連続で「なでしこ銘柄」または「準なでしこ」（2019年、2020年度）に選定。資生堂は2019年度に「準なでしこ」に選定されたのち、2020年度以降は「なでしこ銘柄」に5年連続で選ばれています。

また、商船三井は2020年度から5年連続、丸井グループは2017年度から8年連続で「なでしこ銘柄」に選定されています。

「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定企業一覧

続いて2024年度の「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定された企業一覧は以下の表の通りです。

このうちサッポロホールディングス、日本ガイシ、TOPPANホールディングス、大日本印刷、大東建託の5社は2023年度に続いて2年連続で「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定。

また、住友電気工業、大阪ガス、伊藤忠商事は2023年度は「なでしこ銘柄」に選定されていました。