羽生結弦が”被災地”に強く拘ったワケ。能登復興支援チャリティーに込めた祈り「悩んでいる方々の近くで滑りたい」

 9月15日、フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たした羽生結弦が石川県・金沢市で開催された「能登半島復興支援チャリティー演技会」に出演。かつて競技会でしのぎを削った無良崇人をはじめ、2012年世界選手権銅メダルの鈴木明子、18年平昌五輪4位の宮原知子らとともに、約1時間の演技会に復興への思いを込めてリンクを舞った。

 今年の元日、巨大地震が能登半島を襲い甚大な被害をもたらした。羽生自身も2011年の東日本大震災で被災を経験しており、「能登のために何かできることはないか」と模索。地元テレビ局の協力のもと、当演技会の開催が実現し、「挑戦 チャレンジ」と題したショーは会場の都合でNTTドコモの映像配信サービス『Lemino』で生配信(見逃し配信あり)され、収益は石川県に寄付される。

 オープニングでは、羽生をはじめとして4人が輪島市の和太鼓チームが奏でる太鼓のリズムに乗って、息の合ったステップを軽快に踏みながら躍動的な滑りを披露。中継では能登高書道部のダイナミックなパフォーマンスも行なわれ、『燦々』(無良)、『愛の賛歌』(鈴木)、『スターバト・マーテル』(宮原)をそれぞれのスケーターが演じた。

 大トリを務めた羽生は滑走前に、「僕たちみんなで一生懸命、みなさんのために祈りを込めながら滑らせていただきます」と挨拶していた。その言葉通り、22年北京五輪のエキシビションで披露した『春よ、来い』を力強く、そして能登への思いを示すかのように情熱豊かに滑った。
  フィナーレでは4人が集い、Mrs.GREEN APPLEの『ケセラセラ』を熱唱しながら舞った。羽生は「少しでも笑顔の輪が広がれば。どんなことがあっても、前を向くという気持ちを表現しました」と話し、「辛いと思っている方々、いろんなことで悩んでいる方々の近くで滑りたいと思った。その地域の力やその現場の空気みたいなものを感じながら滑るので、そこの空気の大切さやちょっとでもこの場所から波動として、空気が動いてみなさんの元に届けと思いながら滑らせていただいた」と、その胸中を明かした。

 被災地での開催に強い拘りを持った羽生。稀代のスケーターは希望を胸に氷上を滑り切った。

構成●THE DIGEST編集部

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