「紅生姜の酸味」と「牛肉の旨味と甘味」のマリアージュ

たとえば、紅生姜を牛肉が見えなくなるくらいギッシリと敷く食べ方。これはアーティストのスガシカオさんも絶賛している食べ方で「紅生姜の酸味」と「牛肉の旨味と甘味」のマリアージュが楽しめる。

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まさに肉のオールスター

牛丼、豚丼、唐揚げ、生卵の融合ともいえる、通称「動物丼」(キメラ丼)も、一部の吉野家マニアに愛されている食べ方だ。

一度に牛と豚と鶏のおいしさを楽しめる、まさに肉のオールスター。鶏に至っては、生卵まで含まれているので「シン親子丼」ともいえる存在に。

お新香のエキスが牛肉にシミシミ

牛丼にお新香をのせて、そこに七味唐辛子をかけてワシワシと食べても美味。お新香の強い弾力とキュキュッとした食感は紅生姜では体験できない食感。

牛肉とお新香を一緒につまんで食べると、肉汁ジュワッ! からのお新香ジュワッ! の連携が楽しめる。そう、実はお新香のエキス(水分)量は、意外と多いのだ。つまりお新香のエキスが牛肉にシミシミになるわけだ。

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てぇてぇ味の尊さキャパい「味噌汁かけ牛丼」

人によっては「行儀が悪い」と思うかもしれないが、牛丼に味噌汁をかけて食べると美味。味噌汁の塩気をご飯が受け止めるので、思ったより塩気の主張はないし、あっても軽微なもの。味噌汁で甘味を強調するに至ったご飯が、牛肉と合流。

ズルズルとすするように食べられるので、一気に大量の旨味が味覚を来訪。旨味がブースト。てぇてぇ味の完成というわけだ。てぇてぇ味の尊さキャパい。

最初は白いメシを食いてぇんだよ

吉野家好きならばわかると思うが、「最初は白いメシを食いてぇんだよ」という気分のとき、ないだろうか。しかし牛丼はご飯の上にツユをたっぷり吸い込んだ牛肉が盛られており、完全に白い上体のご飯は食べられない。

そんなときは、牛肉を丼の底部に入れてもらい、その上にご飯を盛ってもらうといい。そうすることで、純白のプレーンなご飯を堪能できる。牛肉を食べたくなったら底から箸でサルベージすればいい。

「極端だからこそウマイ」が味わえる

究極ともいえる濃密濃厚リッチな牛丼が食べたいときは、玉子の卵黄だけを4~5個牛丼にかけて食べると、感極まって泣きたくなるほど濃い牛丼が楽しめる。牛丼というより「別のナニカ」を食べている気分にもなるが、別のナニカだとしても美味は美味。

卵黄がリッチなソースと化して、牛肉をコーティング。「極端だからこそウマイ」が味わえるはずだ。大量の卵黄の介入により、牛肉とご飯の均衡が保たれなくなることで生まれるウマさといえよう。

牛丼が食べたくなる

忙しくなると、牛丼が食べたくなる。なぜなのか。いつも忙しいときに牛丼を食べていたため、脳に「忙しいときは牛丼」「テンパったら牛丼」と刻まれてしまったのだろうか。謎である。

……まあ、ウマイからだろうなぁ。

※書籍画像は『198Xのファミコン狂騒曲』表紙より引用

(執筆者: クドウ秘境メシ)