背中の故障で戦線を離れていた男子テニス世界ランキング42位のアルテュール・フィス(フランス/21歳)が、現在開催中のツアー大会「オクシタニー・オープン」(2月2日~8日/フランス・モンペリエ/室内ハードコート/ATP250)で約半年ぶりに実戦に復帰する。しかし本人いわく、同箇所のコンディションはまだ予断を許さない状況であり、今後もケガ再発の不安と闘う日々を送ることになりそうだ。
2023年にツアー初優勝を飾り、24年にも「ジャパンオープン」(ATP500)を含む2タイトルを獲得したフィスは、昨季も3月の「BNPパリバ・オープン」と「マイアミ・オープン」(共にATP1000)で2大会連続のマスターズ8強入りを果たし、4月には世界ランキングでもキャリアハイの14位を記録。クレーシーズンも「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)でベスト8、「バルセロナ・オープン」(ATP500)でベスト4と好調を維持していた。
ところがこの頃から背中に問題を抱えていたというフィス。強行出場した母国開催の全仏オープンでは1回戦でニコラス・ジャリー(チリ/大会時149位)を破ると、2回戦ではジャウメ・ムナール(スペイン/同57位)に4時間25分にも及ぶフルセットの死闘の末に勝利したが、アンドレイ・ルブレフ(ロシア/同15位)との3回戦は試合前に棄権。直後に同箇所の疲労骨折と診断され、芝シーズンは全休を余儀なくされた。
その後、8月初めの「ナショナルバンク・オープン」(ATP1000)で復帰したものの直後の「シンシナティ・オープン」(ATP1000)を欠場し、以降は再びツアーを離脱。懸命なリハビリを経て、ようやくカムバックの準備が整ったフィスだが、今大会のメディアデーで応じた仏テニス専門サイト『Univers Tennis』の取材では次のように語っている。
「本当に良いリハビリができたとは思っているが、僕は預言者じゃないからこの先の未来は予測できないし、『今後のキャリア15年間でもう二度と背中の痛みに悩まされることはない』と断言することもできない。そんなことを言っても嘘になりかねないからね」
それでも無事ツアーに戻れたことへの「喜びと幸福感」で満たされているという21歳は、「多くのファンの前で再びプレーできることにもとても興奮している」と率直に明かす。その上で「長いプロセスだったけど、こうして復帰できることは、心身ともに全てのことが前向きに進んでいるという意味だと思う」と、今後に向けてのポジティブな姿勢を示した。
復帰戦となる今大会1回戦ではバランタン・ロワイエ(現56位/24歳)とのフランス勢対決を迎えるフィス。久々の実戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【連続写真】バックに激しく振られた際のフィスのディフェンス『30コマの超分解写真』
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