現地時間2月1日(日本時間2日、日付は以下同)に行なわれたクリーブランド・キャバリアーズ対ポートランド・トレイルブレイザーズ戦で、キャブズのセンター、ジャレット・アレンが40得点、17リバウンド、5アシスト、2スティール、4ブロックというビッグパフォーマンスを披露。チームを130-111の勝利に導いた。
40得点はアレンにとってキャリア最多。さらにプレータイムが30分未満(29分30秒)で40点超え、15リバウンド超え、5アシスト超えを同時に達成した史上初のプレーヤーとなった。
ティップオフ直後からシュートに好感触を得ていた様子のアレンは、的確なインサイドショットを中心に最初のクォーターだけで16得点を奪ってゲームの流れを引き寄せると、ディフェンスでも相手のルーキー、ケイレブ・ラブに強烈ブロックを見舞うなど、攻守に渡ってフロアを支配。
「彼の試合は本当にたくさん見てきたが、これまででベストだ。しかも得点だけではない。リバウンドやディフェンスも含めてだ。ティップオフ直後から、完全に試合を支配していた」
ケニー・アトキンソンHC(ヘッドコーチ)も、手放しでアレンを称賛した。
2日前のフェニックス・サンズ戦でも、アレンは前半だけで12得点をあげてオフェンスを牽引したが、後半は無得点に終わり、試合も113-126と敗北していた。指揮官曰く、その教訓から、この日はチーム全体でアレンにボールを供給することを意識して臨んでいたという。
「今日の試合では、彼をもっと使うよう選手たちに促した。それでチーム全体でその方向で動いていけた。攻撃チャンスに絡んでいる時のJA(アレン)はまるで別人になる。だから今夜は、彼にボールを供給し続けたんだ」
この試合では、チーム全体のフィールドゴール成功数50本に対し41アシストと、ボールを効率よく、的確に供給できたことも大きな勝因となったが、その上で12アシストを献上したクレイグ・ポーターJr.の働きも秀逸だった。
アトキンソンHCは、アレンが2017年のドラフトで22位指名を受けてブルックリン・ネッツに入団した時の指揮官でもある。当時NBAの指揮官に就任して2年目とキャリアの浅かったアトキンソンHCとルーキーのアレンは、それぞれの立場で、ほぼ同じ時期にキャリアを積み上げてきた、言わば同志だ。
そのアレンに対し、当時のアトキンソンHCは“ピック&ロールからリムローラーに徹するゴール下の守備職人”だと認識していた。
「しかし彼のフットワークの素晴らしさは、アキーム(オラジュワン/元ヒューストン・ロケッツほか)を彷彿とさせたよ。右に、左にとピボットして、まさに基本に忠実なフットワークの手本を見せられているようだった」
さらに指揮官はこうも付け加えた。
「彼には私が思っていた以上にスキルがある。私自身が彼を型にはめていた部分もあったようだ。今後は彼の使い方について、もう少し違う視点で考える必要があるかもしれない。今夜の彼のパフォーマンスは、そうした気づきを与えてくれるものだった」
アレンのオフェンスの効率性の高さについては、数字も証明している。昨季はリーグ首位のフィールドゴール成功率70.6%を記録したが、7割を超えたのはリーグで彼1人だった。
9年目に突入したNBAキャリアでベストゲームと呼べる試合を見せ、「素直に嬉しい」と喜びを語ったアレン。
「こんな夜をずっと待っていた。オフシーズンも一生懸命やってきたし、常にやるべきことをしっかりやって、チームメイトのために何ができるかを第一に考えるようにしてきた。そうやっていると、時々こうやって自分の夜が来るってことだ(笑)」
試合後のオンコートインタビューでマイクに向かっている間にも、ドノバン・ミッチェルらチームメイトが代わる代わる“お祝い”のウォーターシャワーを浴びせにきた。
「チームメイトがいてくれたからできたんだ。彼らが俺にボールを供給し続けてくれた。俺は自分でチャンスを作れるタイプじゃない。このチームは本当に良いエネルギーに満ちている。何かを成し遂げようとしている。その力が俺の背中を押してくれたんだ」
ロード5連戦の真っ最中にあるキャブズにとっては、チーム全体の士気が上がる夜になったことだろう。序盤から今ひとつ噛み合っていなかったシーズンも、ここから尻上がり的に上昇していくかもしれない。
文●小川由紀子
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