
“伝説級”の4分間――「罰するなら罰すればいい」「臆病者ども」処分覚悟で統括団体を糾弾したスウィンドン監督の魂の訴え「プロ失格だ」
「臆病者どもだ」、「生き方を見直せ」――。
イングランドフットボール・リーグ2(実質4部)の試合後、スウィンドンを率いるイアン・ホロウェイ監督の放った言葉が、英サッカー界に強烈な余韻を残している。
1月31日、スウィンドンがバーロウを3-1で下した直後、BBCラジオのインタビューでホロウェイは、質問ひとつに対して約4分間、ほぼ止まることなく激昂した。怒りの矛先は選手でも審判でもない。FA(イングランドサッカー協会)とEFL(イングリッシュ・フットボールリーグ)、すなわち競技を統括する組織に対してだった。
発端は、主将オリー・クラークの“出場停止”を巡る扱いだ。クラークは以前から7試合の出場停止処分を受けていたが、スウィンドンはEFLトロフィーでは適用されないと解釈して1月13日のルートン戦で起用。ところが統括側はこれを認めず、クラブに1000ポンドの罰金を科すとともに、クラークに追加の1試合停止を通告した。しかもその連絡が、リーグ戦前夜の1月30日に届いたのである。
「明日の試合に向けて、彼を軸に準備していた。なのに、突然“明日から出場停止”と言われても、練習する時間すらない」
ホロウェイはそう訴え、「吐き気がする」、「プロ失格」、「臆病者」と強い言葉を重ねた。下部リーグでは、限られた人員で戦術や役割分担を詰めていく。前日夜の通告が、準備そのものを破壊する意味は小さくない。
さらに指揮官は、「罰したければ罰すればいい。出場停止でも構わない」と、自身への処分を受け入れる覚悟まで口にした。統括団体への批判を、自らのリスクと引き換えに突きつけた形だ。
注目を集めたのは、怒号の量だけではない。インタビューのクライマックスで「生き方を見直せ!」と言い切った直後、トーンを一変させ、「さて、フットボールに戻ろう」と話題を切り替えた。感情を爆発させながら、瞬時に平常運転へ――。その落差が、ホロウェイの異様さを際立たせた。
2月4日時点でも、英メディアではこの発言を巡る論評が続いている。統括団体から公式な追加コメントは出ていないが、下部リーグの現場が抱える不満を、これほど直接的な言葉で突きつけた例は稀だ。
この前例のない4分間の訴えは、運営側の問題点と同時に、下部リーグの現場が抱えるリアルを炙り出した。そして同時に、イアン・ホロウェイという男の異様さも、強烈に刻み込んだ。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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